九十九異能者物語 “炎烈”
白木飛鳥
第1話「新三者」
20XX年4月5日8時00分。関内駅前。
「よし、駅には着いたぞ。あとは、ここから歩きか・・・。迷わずに行かなければ大丈夫なはずだ。」
この黄色いネックレスをつけているのは、氷川八雲(ひかわやくも)。
今日から神奈川県警察犯罪異能者組織取締係横浜第4課に配属された新米刑事。
この物語の主人公の一人。・・・。
20XX年4月5日8時00分。関内駅前。
「よかった~~~。駅には着いたぁ~~~。ありがとうね。コハクちゃん。」
「まったく、ご主人は大丈夫かいな?」
この青色の指輪をつけているのは、伏見稲荷(ふしみいなり)。
今日から神奈川県警察犯罪異能者組織取締係横浜第4課に配属された新米刑事。
この物語の主人公の一人。・・・。
20XX年4月5日8時00分。関内駅前。
「やっとついたわ。遠すぎるわね。」
この赤色のイヤリングをつけているのは、宮島清香(みやじまきよか)。
今日から神奈川県警察犯罪異能者組織取締係横浜第4課に配属された新米刑事。
この物語の主人公の一人。・・・。
そう、この3人がこの物語は紡いでいく・・・。
そしてこの3人は・・・。
20XX年4月5日8時05分。道中。
「そうだ、お兄ちゃんに関内駅ついたこと伝えておかないとな。」
ケータイを出して、メッセージを送った。
お兄ちゃんは今どこで何をしてるのかわからないけど同じ市で働けるならそれだけで私はいいんだ。
いつも通り、既読はつかないけど…。
「ここを右か」
あと3分で職場に着くからシャキッとしなきゃな。
「お兄ちゃんいたりしてね…。なんちって。」
20XX年4月5日8時10分。道中。
「そうだ、コハクちゃん。横浜って何が有名かな?」
「いきなりなによ。」
「いやぁ、なんか、おいしそうなものとかあれば食べれそうだし、有名なとこあれば休憩とかで回れるかなって。」
「まぁ、いろいろとありますが。ご主人はまず先輩とかに仲良くなることを・・・」
「はいは~~い。みてあそこ、おもしろそ~~~」
「え~~、ご主人…」
集合時間に間に合えば大丈夫だろう。
「これは何円ですか?」
「んさひかhfcdかgjcdしあfじk」
「うぇ?なんて?」
「ご主人行きますよ」
20XX年4月5日8時15分。道中。
「そうだ、これをつけるといいわね。」
こんなところに赤い花があるなんてなんて運がいいのだろうか。
「ねぇねぇ、おねぇちゃん。暇?」
「暇だとしたらどんなことがあるのかしら?」
「ねぇちゃん美人だからおれら、金弾ませちゃうよ???」
「あらそう、でも、残念ですが、わたしはこれから警察いくわ」
「え???」
この3人がこの物語は結んでいく・・・。
そしてこの3人は・・・。
20XX年4月5日8時25分。神奈川県警察犯罪異能者組織取締係横浜第4課。
「誰も来ないですね」
「誰も来ないな…」
「何をしてるんだよ」
「おい、三石!ちゃんと集合時間伝えたのか???」
「はい、伝えたんですが・・・」
「かれこれ、10分、このウェルカム感。」
「やめろ…むなしくなる」
「課長来たらこんなことできねぇぞ。」
「三石、何時って伝えたんだ?」
「8時30分と、時間に余裕をもってとも伝えたんですが…」
『まさか』
ここは、氷川・伏見・宮島が勤めることになる課の先輩×5である。
20XX年4月5日8時25分。神奈川県警察前。
「「「よしそろそろ入りますか。」」」
・・・
「「「ん???」」」
・・・
「「「あぁ!警察学校にいた人だ!!!」」」
・・・
「こんなボーっとしてる場合じゃない。」
「確かに挨拶はエレベーターの中でやろう」
「効率的ですわね。そうしましょう。」
チーン!(エレベーター故障中で絶望する三人)
「わからないよ。もしかしたら2階かもしれない。」
「確かに・・・。犯罪異能者組織取締係は??」
「え~~~っと、7階・・・」
チーン!(絶望する三人)
「「「こうも言ってられない。ここは・・・」」」
稲妻のような閃光放ちながら進む八雲、冷たい突風とともに駆け上がる稲荷、
壁に向かい木の葉を舞いながら登る清香、駆け上がってきて急に現れたのに先輩×5
『「「「なにそれ???」」」』
20XX年4月5日8時33分。神奈川県警察犯罪異能者組織取締係横浜第4課。
「まったく!あれほど、能力を使ってはいけないって言ってたのに三人とも何を考えてるんですか?」
「だって、エレベーターが・・・」
「だっても待ってもありません!反省しなさい!」
「間に合ってるんだからいいじゃないですか?」
「間に合ってません。私は、『時間に余裕をもって』と伝えたはずです!」
「時間には余裕はあったけど、このイレギュラーは想像ないものですわ。」
「それを予測して動くのが社会人です!」
「かれこれ、4分はこれだな。叢雲ちゃんこえぇ」
「まったく、いいですか!あなたたちは」
「なんですか、朝からこの騒ぎは?」
ドアの向こうからどうみても偉い人が立っていた。
「銅羅課長!お疲れ様です!すいません!」
「その様子を見ると三石君が怒ってるのは新人三人のことですかね?」
「はい、申し訳ございません。今後は気を付けます。」
「いえいえ、しょうがないですよ。新人なんて期待はしていませんから。」
「え?」
「だってそうでしょう。社会人が~って説教しても言い訳をし反抗し他責志向、そんなのに期待してるよりはあなたが動けばいい。」
「・・・」
「「「・・・」」」
「まぁ、あなた自身もはやく一人前になるべきとは思いますが。」
「・・・はい、申し訳ありません・・・。」
火花を放とうとする八雲、冷気が出始める稲荷、蔓が伸びる清香。
三人が銅羅を襲おうとした瞬間・・・。
「「「う!」」」
三石叢雲が放った睨みにより止められ、三人の殺気は消えた。
三石は殺気が消えた三人に向かってニコッと笑いこういった。
「仕事に向かいますよ」
「がんばりたまえ、期待をしてるよ。存分に。」
「ありがとうございます。」
この3人がこの物語は歩んでいく・・・。
そしてこの3人は世界を変える日が来る・・・。
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