流れる瀬々らぎに

進藤 進

虚ろな眼差しで

僕は。

日々を送っていた。


君が、いない日々。

君が、いない時間。


憶えていない。

何も、そう・・・何も。


佇んでいた川べりで。


ふと。

思い出した君との記憶。


土手に生えていた雑草を。

二人で摘んで。


笹船を。

作ったよね。


だから。

そう。


僕は。

今。


笹船を。

作って。


瀬々らぎに。


そっと。

浮かべたのです。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る