葬送のフリーレンに見る構成と限界オタクの感想
紫陽_凛
前提
誰にも負けないなどとは言わないが、勇者ヒンメルに対する情熱というか執着というか、「なんだこの爆イケ勇者」という驚愕は今も忘れがたく心に刻みついている。「ヒンメル 爆イケ」で検索すると私のツイートがヒットする(かもしれない。消していなければ)。
彼のイメージカラーは寒色系である。そして彼にはうつくしい泣きぼくろがある。どの角度から見ても美しい。どんな格好をしていてもかっこいい。勇者としても男としてもイカしている、そして多少のナルシシズムが醸し出している抜け感。漫画の最初の一ページを見た瞬間の、私の感動と言ったら。
「こいつ爆イケでは?」
しかしである。
この勇者ヒンメルが、物語が始まる前に死んでしまうと知った時、私は直感的に「この話は
私は久しく悩んだ。信頼の置けるフォロワー諸氏に「大丈夫だよ」と言われてはいたけれど、それよりも私はヒンメルの喪失を恐れた。アニメの放映が終わるまで、私は一度もフリーレンを見なかった。私がアニメおよびコミックを見なければ勇者ヒンメルは私の中で生き続けるではないか。それでいいのではないか。
冒険は終わらない。旅路は続いていく。そしてヒンメルは生き続けて――。
しかしだ、よくない。何も良くない。この再生ボタンを、ページをめくる手を止めたら、私の物書き人生が終わる気がする。
物語は始まるもので、そして得てして終わるものだ。
終わった物語を始めよう。
そう思ったのが、七月十日のことである。
この日は、「インプットをしよう」と決めた日と重なる。まだ2クールのうちのほんの数話しか見ていないため、このエッセイ?エッセイなのか? ……ともあれこれは、私のインプットの速度と深い関係があります。遅くなっても「止めてるんだな」と思って暖かく見守ってください。
2024/07/18追記
これは元々フリーレンを見た私の感想と覚書だったのですが、ざっくり言えば「創作論」かもしれないと考え直し、タイトルを変更し、ジャンルを移したものです。
カクヨムで読まれたいとか、たくさんの人に読まれたいとか、そうしたニーズにお答えするような作品ではなく、どこまでも「葬送のフリーレン」に泣かされながら構成を考えていく私の覚書であることを念頭に置いてください。
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