読者からの反応
「あらすじについては魅力を感じないといいますか、何だか文章が取っ散らかっているな、という印象を受けました。
何というか、全体的につながりがないように見えてしまい、結局どういう物語で何を売りにしているのかがわかりづらいな、という意味で、作品の魅力を伝えきれていないのではないかなと思います。
作品としてはいわゆる不遇な環境からの成り上がり系の物語になるのかなと思うのですが、であれば不遇な環境だけでなくその環境下における主人公の感情をもっとち密に描写してほしかったかなと思います。
お告げを受けて立ち上がるくらいなので、主人公もきっと現状に対する葛藤を抱えていたのでしょう。ですがそこが十分に表せていないので、なんとなく薄っぺらい感じに見えてしまい応援したいという気持ちになれませんでした。
文章ですが、まず目についたのは段落ごとの長さですね。ちょっと長すぎるかなと思います。
このあたりは好みもあるので何ともですが、私は段落ごとに一つの主題を設け、それが変わるタイミングで段落も変えるようにしています。一つの段落にあれやこれやと詰め込み過ぎると、結局その段落で伝えたかったことがぼやけてしまうので。
そして、私が読むのをやめた最大の理由は表現力です。全体的にどこか淡々としている印象なのですが、特に試練に向かう部分が気になりました。
せっかくの戦闘シーンなのにほとんどセリフのみで進行しており、キャラクターたちの動きが見えません。場所や状況、キャラの立ち位置や姿勢もさっぱりです。ちょっと想像に任せ過ぎじゃないでしょうか?
私は情景描写や感情描写は小説のだいご味だと思っておりますので、これらがあまりなされていないとちょっと残念に思ってしまいます。」
「主人公がネイティブアメリカンの呪術師という設定は珍しく、他作品とネタ被りが起きにくいのは良い点だと思います」
「まず引っかかったのが「春には生き物たちが賛美し」という文章です。「賛美」という単語をこの文脈で使うことに違和感を感じました。
もし私が書くとしたら「春を賛美するかのように生き物が溢れ」とでもするでしょうか。
その後、主人公の紹介パートに入るわけですが、我々に馴染みのないネイティブアメリカンの村の暮らしの解説が挟まっているので、主人公の紹介が淡泊に感じました。
タイトルやあらすじもでも連呼されている「ベルダーシュの勇者」がどんな意味なのかを、ここで掘り下げて紹介するのもいいのではないかと思いました。
最後に注釈が入っています。私も以前書いていた作品にはこういう注釈文を付けていたので懐かしく感じました。しかし、注釈を極力挟まず本文でできるだけ完結すべきだと思い、現在書いている作品では避けるようにしています」
「ネイティブアメリカンの文化とファンタジーを組み合わせるのは、意欲的で面白いと感じました、主人公の成長譚としてもちゃんと書いているんだろうなぁと感じました。
が、それを文章が悉く台無しにしてしまっています。
簡単に言えば説明以外の文章が恐ろしくアッサリしすぎているのです。
世界観や主人公について、そして魔法についての説明は数十行程濃密に書かれているのですが、これが戦闘シーンになると体感一行か二行で雑に描かれて終わるんです。物語内でかなり壮大な戦闘が行われているにも関わらず。
ドラマ面だとキャラの話し合いもセリフとあっさりとしすぎた描写で突き進むは、しまいにはセリフだけでその場面の描写を終わらせるわで本当に酷く感じるのです。
なのに説明だけいっちょ前にクドクドクドクド数十行で書くので、申し訳ないですが何か自己満足のようなものを感じてしまいました。
設定や世界観、そしてアイデアは素晴らしいので、それをもっと濃密な描写で描いて欲しかったです。」
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