「なんだ村田の話か？あのクソアマ娘もろとも死ぬつもりだったんだ。木村の真似事しやがって。

何十年も前の事引きずって子供巻き込んで、最期に1人で死ぬんなら世話ねえや」

「理恵は昔居なくなった木村んとこの智子ちゃんと同級生だったんだよ。仲良くてな、いつも二人くっ付いてたよ。俺もその二個上だからよく知ってる。木村家は母娘2人で住んでてな、相当貧しいみたいで母娘していつもボロボロの服を二、三着着回してた。村田の所は他と大して変わらない普通の家だったな。まああの二人がどこであんなに仲良くなったのかは知らんが傍から見れば姉妹のようだった。

私達がお嫁さんになって子供が出来たらみんなで祭り行こうねなんて話してたのも覚えてる。

だけどその年の祭りの日に木村家は行方不明になった。あの貧困ぶりだ、心中したんだろうな。」