配信#19-5 出張みたま家事サービスだよっ!《御月美うさぎ編》:5

 お昼ご飯も食べ終わりまして、お掃除再開!

 となったんだけど……実は語ることがあまりなかったです!

 ほとんどお話しながらお掃除をするだけだったので……。


「ふぅ~~~……大分綺麗になったね~」

「す、すごく、き、綺麗になって、ますぅ~~~~っ! し、しかも、あ、あんなに素敵ない、入れ物まで……!」


【なんと言う事でしょう。魔界とも言うべき惨状だったあの汚部屋が、みたまちゃんの手で綺麗で機能的なお部屋に様変わりしたではありませんか】

【劇的○フォー○フターかな?】

【草】

【マジでなんということでしょう、ってレベルだからなぁww】

【気が付けば、うさぎちゃんの部屋の床が見える見える!】

【でもあれだな……ゴミ部屋だったからか、床が汚いw】

【わかるww】


「じゃあ、最後の仕上げをしないと、だね!」

「し、仕上げ、ですかぁっ?」

「うん! 床をピッカピカにしないとね!」


 汚れとかでくすんで見えるし、ちょっと埃っぽい。

 こういう場所を綺麗にお掃除してこそ、お掃除をした! って言えるのです!

 とはいえ、かなり長い間こうなってたからか、汚れがひどいし……。

 うーん、本当はあんまりやりたくないけど……これはちょっと、一日で終わらなさそうなので……。


「それじゃあ、ちょっと秘密のお掃除をするので! 一度僕は配信から消えますね!」


【消えるwww】

【とんでもないこと言ってて草】

【雪ふゆり:な、何故ですかぁ~~~!?】

【デレーナ・ツァンストラ:あの真面目なみたまママが消えるなんてっ……一体何が!?】


 一度いなくなることを告げてから、寝室内のカメラを一度切って、密室を作ります。

 それから、『転神』と唱えて、僕は神薙みたまの姿に。


「ここからは霊術で……!」


 僕は水の球を作り出すと、それを動かしてうさぎおねぇたまのお部屋の床を拭いて行きます。

 とはいえ、お布団に触れないように、かなり慎重にやってるけど。

 慣れると、濡らさないようにする! みたいなことが出来るんだけど、まだまだ完璧じゃないので、今の僕じゃ無理です!

 いつかはできるようなりたいなぁ、なんて。


「んー……うん! 綺麗になったかな!」


 それから十分ほどで床がピカピカになりました。

 やっぱり、綺麗な床は見ていて気持ちがいいよね!

 最後に拭き残しが無いかを確認してから、変身を解いて、カメラを再起動。

 それから、お部屋から出ました。


「お待たせしました! 綺麗になったよー!」


【うわマジで綺麗になっとる!?】

【この十分の間に何があったんだよwww】

【魔法みてぇ!】


「ど、どう、やったん、ですかっ?」

「えへへー、企業秘密ですっ!」


 にぱっ! と笑ってそう言うと、なぜかうさぎおねぇたまが胸を抑えました。


「はぅぁっ!」

「ど、どうしたの!?」

「い、いぇっ、か、可愛くてっ、し、心臓が止まり、そうにっ……!」

「なんで!?」


【弱すぎるwww】

【春風たつな:まあ、みたまちゃんの至近距離の笑顔は人を殺せるほどの威力があるからね】

【何言ってんの!?】

【やっぱ、あの日以降、たつな様壊れてね?】

【常識人すら、らいばーほーむにしてしまうというのか、みたまちゃんっ……!】

【常識人キラーか……】

【↑常識人キラーは草】

【でも、常識人以外もキラーってるわよ?】

【いやほら、みたまちゃんは人類特攻持ってるし】

【幅が広すぎるだろその特攻www】


「だ、大丈夫っ、ですぅっ……い、今は、せ、正常に動いてます、のでぇっ」

「そ、そうなの……? それならいいけど……」


【流さないでみたまちゃん! 今うさぎちゃん、『今は』って言ったから!】

【それ以外の場面で止まってるじゃないですかヤダー!】

【魔乃闇リリス:うさぎのメンタル、豆腐すぎんか……?】

【むしろ、豆腐より柔らかいまであるんじゃね……?】

【豆腐より柔らかい物ってなんだよww】

【あー……ぐでんぐでんになるまで煮たすき焼きの麩とか?】

【たしかに柔らかいけども!】

【つまり、うさぎちゃんは麩メンタルってことか……】

【豆腐メンタルですらねぇ!】


「そ、それに、してもっ……わ、わたしのし、寝室って、こんなに広かった、んですねっ……!」

「汚いお部屋って、綺麗にすると広く見えるからね」


 お姉ちゃんもたまにそうなってたので、理解しています。

 昔はちょっとだけ酷かったしね……。


【たしかに】

【物とかが散乱してるせいで狭く見えるけど、いざ片すとマジで広く見える……まあ、本来はそれが普通なんだけどな! うっ】

【掃除……一人暮らし……うっ頭が】

【深海いるか:……ん、だ、大丈夫。狭くても、やりくりすれば……】

【狼神いくま:いるかっち、実は汚部屋の人?】

【結構怪しくはあるんよなー】

【たつな様の時、汚部屋の話題になったら、やたらダメージ受けたような反応してたもんなー。やっぱ汚部屋か?】

【深海いるか:お、汚部屋じゃない、からっ!】

【クッソ怪しくて草】

【諦めよう? 汚部屋だよ】


「ふぇ? いるかおねぇたまも、汚部屋なの?」


【あっ! お母さん属性のみたまちゃんがロックオンしたぁ!】

【いや悪いことじゃないのでは? だって、みたまちゃんが来てくれる上に、家事やってくれるんやろ? 最高やんけ】


「ちなみに、いるかおねぇたまのお部屋って、うさぎおねぇたまのお部屋と比べるとどれくらいなの? 正直に言ってね?」


 にっこりと微笑みながら、僕は正直に言うように言いました。


【圧を感じるww】

【デレーナ・ツァンストラ:絶対に逃がさないと言う圧を感じるわ】

【猫夜はつき:うさぎ先輩の部屋を見た時、みたまちゃんすっごく怒ってたからなー】

【深海いるか:…………ろ、六割、くらい?】

【普通に汚ぇ!】

【ちゃんと汚部屋で草】

【えぇ……】


「あれの六割…………これ、いるかおねぇたまも早急にやらないと、健康に被害が出るような……?」

「……これは、いるかおねぇたまを優先した方がいい気が……」


【デレーナ・ツァンストラ:まあ、他の面子は汚部屋ってわけじゃなさそうだし、汚部屋組はさっさと掃除した方がいい感はあるわよね】

【春風たつな:そうだね。特に、いるか君は声を使った配信をよくする関係上、部屋が汚いのは避けた方がいいだろう】

【魔乃闇リリス:うむ。我も声を使う配信をする故、清潔感が大事であることはよく知っておる】

【狼神いくま:むしろ、先にやったげて!】

【詩与太暁:異議なーし】

【雪ふゆり:こればかりは仕方ないですよねぇ~。羨ましい限りですがぁ~……】

【全員から押されとるw】

【こういう時、ずるい! ってならないのがすごいわ】

【みんな頭はおかしいけど性格はいいから】

【草】

【頭がおかしいで相殺されてません?】


「じゃあ、次はいるかおねぇたまのお家にしますね! 二回連続でルーレットを回していないけど、そこは許していただけるとありがたいです!」


 けど、汚部屋と聞いちゃったら、こっちもやらざるを得ないからね!

 他の人たちは大丈夫そうだし、優先的にやらないと。


【これはしゃーないww】

【そうそう。そんなことより、いるかちゃんの健康よ】

【健康第一!】


「じゃあ、決まりです! ……さてと、時間は……夕方、かな? 思ったより早く終わっちゃったし……お布団もそろそろいいと思うし……うさぎおねぇたま、そろそろマッサージと、膝枕付き耳かき、する?」

「い、いいっ、んですかっ!?」

「うん! というより、Cコースだからね! じゃあ、まずはお布団を取り込まないと」


 そう言って、僕はいそいそとベランダに干しておいたお布団を取り込んで、綺麗にセッティング。


【手際いいなー】

【家事系の手際の良さが異常すぎるww】

【これで16歳ってマ?】

【家事万能な高校生ってのもちょっと珍しくない?】

【そうか? 今の時代なら割といるような……? いやどうなんだ?】


「うん! 完璧ですっ! じゃあ、うさぎおねぇたま! どうぞ!」


 綺麗にお布団を敷いて、その上に女の子座りをしてぽんぽんと太腿を叩きながら、うさぎおねぇたまを呼びます。

 まずは、耳掃除から!


「じゃ、じゃあっ、し、失礼、しますぅっ……!」

「そんなに緊張しなくてもいいんだよ?」

「むっ、むむむ無理ですぅ~~~~~!? み、みみ、みたまさん、のひ、膝枕、なんてっ、し、死んじゃう、かも、ですからぁ~~~~!?」

「どういう意味!?」


【草】

【草】

【草】

【見るからに、チラッと見えてる範囲だと、みたまちゃんの太腿とか柔らかそうだし】

【まあ、顔は見えないように結構画角が下向いてるからね。それでもわかる、柔らかそうな太腿よ】


「え、えぇいっ!」

「あの、なんでそんなに意気込んでるの……?」

「あっ……こ、これは……」

「どうかな?」

「……すごく、心地いい、ですぅ……」


【一瞬でリラックスした!?】

【デレーナ・ツァンストラ:みたまママの膝枕は、どんな人であろうと、一瞬でリラックスさせるってことよ。だからこそ素晴らしいし、またしてもらいたいっ……!】

【春風たつな:デレーナ君、君、本当に大丈夫かい? ……とはいえ、言いたいことがわからないことはない。みたまちゃんの膝枕は、魔性と言っても過言ではないからね】

【やっぱたつな様も壊れてね?】

【草】

【まあ、局所的な壊れ方だから。ツンデレちゃんは……手遅れだけど】

【手遅れwww】

【狼神いくま:うさぎっちー、膝枕どんな感じー?】


「……ず、ずっと、こ、こうしていたい、ですぅ~~……あ、温かくて、柔らかくて……すごく、あ、甘い、いい匂いがして……落ち着き、ますぅ……」

「そ、そうかな? えへへ、そう言われると、嬉しいかなぁ」

「んぐふっ……た、耐えっ、ましたぁっ……!」


【吐血しかけてて草】

【はにかみながらのあれは、吐血するだろうー、みたまちゃん好きにとっては】

【ファンじゃなくても殺しに来てそうですけどね】

【草なんだよなぁ】


「じゃあ、耳掃除、しちゃいますね」

「あ、は、はいぃっ!」


 僕は持って来ていた耳かきを右手に持つと、うさぎおねぇたまの耳掃除を始めました。

 カリカリ、カリカリ、と傷をつけないように優しくお掃除。


「どうかな?」

「はふぅ~~~~……こ、これは、すごく、きもちぃ、ですぅ~~~~……ね、寝ちゃいそう……」

「寝ちゃってもいいけど、マッサージがあるよ?」

「はっ、そ、そうでしたぁ~~~!? じゃ、じゃあっ、た、耐えますっ……! 舌を噛んででもっ……!」

「そこまではしなくてもいいと思うよ!?」


【舌噛むwww】

【自傷ダメージで起きようとするのはメンタルおかしいだろww】

【変な所でオリハルコンメンタル出すのなんなんですかねぇ?】


「ん、ふぅ~~~……本当に、きもちぃれす……」

「それならよかったです。じゃあ、そろそろ反対もやろっか?」

「お願いしますぅ……」


 ごろん、と反対を向くうさぎおねぇたまの反対の耳をお掃除。


「……あぁ~~、そこ、いいですぅ……蕩けそう……」


【本当に気持ちよさそうな声なんだよなぁ】

【やっぱ、みたまちゃんは耳掃除も上手いのか……】

【まあ、たつな様も気持ちよさそうにしてたしな】

【ってかこれ、やっぱ新妻では?】

【お嫁さん属性あるからなぁwwww】

【雪ふゆり:みたまちゃんがお嫁さんとか末代までの勝ち組では?】

【末代wwww】


「ん、ふゅ~~~~~……あぁ、ずっとこうしていたいですぅ……」

「あはは、ずっとじゃマッサージもできなくなっちゃうし、夜ご飯、食べられなくなっちゃうよ? うさぎおねぇたまの好きな物を用意してるよ?」

「ほ、ほほっ、本当ですかぁっ?」

「うん! 任せててください!」

「わ、わぁ~~、た、楽しみになってきましたぁ~~~っ! じゃ、じゃあ、えと、そ、そろそろ、マッサージを……!」

「はーい! ちょうど、耳掃除も終わったからね! それじゃあ、うつ伏せになって寝てください!」

「わ、わかりっ、ましたぁっ……!」


 と、やっぱりどこか緊張しながらうさぎおねぇたまがうつ伏せに寝転びました。


「あっ、そうでした……ちょっとだけ準備してくるので、待っててね!」

「わ、わかりましたぁっ!」


 というわけで、一度カメラがセットされていない場所で、神薙みたまの姿に。

 服装は、前と同じく浴衣です。

 結構気に入ってるんです、この服。


「戻りました!」

「あ、は、はいぃ……って、ふぁあ!? そ、その格好、で、す、する、んですかっ!?」

「うん! この方が色々といいので!」

「そ、そそ、そう、なんですねっ……! (は、初めて見ました、けど、す、すごく、可愛い、ですぅ……!)」


【あれ!? またコスプレしとる!?】

【前と同じミニスカ浴衣じゃねーかwww】

【マジで着替えるの早スギィ……】

【どう見ても黒髪じゃなくて銀髪ですありがとうございました】


「じゃあ、えと、ちょっと跨っちゃうけど……ご、ごめんね?」

「あっ、い、いえぇっ、み、みたまさん、なら、だ、大歓迎、ですぅ……!」


【大歓迎www】

【この残念うさぎ、やっぱみたまちゃんにガチ恋してません?】

【少なくとも、今日だけでレッドゾーンだと思う】

【うさぎちゃんの性格的に、クリーンヒットな言葉ばかりだもんなー】

【魔乃闇リリス:やはりみたまは魔性の女……!】

【猫夜はつき:魔性の女って、みたまちゃんに世界一に合わない言葉だと思うぞ】

【深海いるか:ん、じゃあ、地母神?】

【早大過ぎるwww】

【まあ、お狐様の原点的に考えると、五穀豊穣は司っているけどもww】

【けど別に神とか人は生んでないやろwww】


「じゃあ、やるね!」


 僕は前と同じように、手に霊力を集めて、それを癒すための力に変換してから、それをうさぎおねぇたまの背中に。


「ひゃぅんっ!?」

「あっ、く、くすぐったかった!?」

「い、いい、いえぇっ!? ちょ、ちょっと、び、びっくり、し、しちゃった……だけ、です……」

「そ、そう? なら、続き、するね」


 いきなりはやっぱりダメだったかな?

 でも見た所……うさぎおねぇたま、肩と背中、あと腰に疲労が蓄積されてるように見えるので。


「じゃあ、ゆっくり、行きますね」

「あっ、んんっ……それ、すごく、いい、ですぅ……ぁっ」

「やっぱり肩と腰かなぁ……この辺りはどう?」

「んぅっ、き、きもち、ぁっ……いい、ですぅ……」

「そっか! じゃあ、この辺りを重点的にやるね!」

「~~~っ! んぁっ、ふぅ、んっ……あふ……」

「んっしょ、んっしょ……」

「ひゃぅっ……んんっ……あっ……そ、そこ、ですぅ……んん」

「ここかな? じゃあ、もうちょっと……」

「んぁっ! はぁっ、んんっ……い、いい、ですぅ……も、もっと、つ、強く、ても……」

「そう? じゃあもうちょっとだけ」

「ひゃぅんっ……あっ、あぁ~~っ……や、やっぱり、すごく、いい、ですぅ……んっ」


【……エロくない?】

【エロい】

【メッチャエロイ】

【狙ってやってるんじゃね? ってくらいエッチ】

【エッ!】

【猫夜はつき:す、すごくエッチだぞ……!】

【うさぎちゃんはうさぎだったということか……】

【草】

【ってか、あれを聞いて何も思わないみたまちゃんはやっぱ純粋……】

【魔乃闇リリス:むぅ? どうしたんじゃ? ただ、うさぎが気持ちよさそうにしてるだけに見えるが……?】

【しまったっ! そう言えばロリピュアがこっちにもいたんだったっ!】

【そういや、ロリピュアって単語、すっかり定着したよなww】

【たしかにww】

【実際その通りだし?】

【雪ふゆり:早く、順番が回ってきてほしいですねぇ~~~~っ! 大変なことになりそうですがぁ~~~~】

【デレーナ・ツァンストラ:みたまママ、マッサージも上手いとか……最高過ぎない? お嫁に欲しい……!】

【もうツンデレじゃなくなってるやんww】

【ツン期は終わった、そういうことか……】


 この後、しばらくマッサージをして、うさぎおねぇたまの疲れを癒しました。


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 さすがに、次回で終わらせる!

 掃除描写は丸々カット……というか、書くことがなかった。ひたすらみたまが掃除するだけなので……。

 というか、話が進まないよぉっ……!

 あ、ちなみにですが、うさぎの肩と背中、腰に疲労が蓄積してる理由は、肩は胸、背中は胸を隠すために猫背だから、腰はゲームやトレーダーをしてる関係です。

 あと、消えたシスコンの死因は、膝に座っていたみまが、そこからさらに寄りかかってきて、「んみゅ~……」と、気持ちよさそうな声を出したり、小さく微笑んだからでしょうか。

 現在、桜木家リビングはえらいことになっております。血で。

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