第44話
昨日のゴブリンとは違うモンスターでも色々な戦い方をと試しながら戦闘を行ない進んで行くと、6階層から現れるモンスターの種類が変わった。
スライムたちが戦う姿を見ながら、僕ならどう戦うのかを考えながらスライムたちの戦闘を観察していく。
今現在、スライムたちが戦っているのは1メートルサイズのカマキリのモンスターの名前は切り裂きマンティスだ。
その鎌から繰り出される斬撃は森の木々を切り裂いてスライムに迫るのだが、スライムはソードスライムとミスリルスライムの掛け合わせたスライムのミスリル剣だ止められていた。
流石に魔力を流さないミスリルを切り裂くほどの切れ味の鎌ではなかった様だ。ミスリル単体よりも硬さだけは上なミスリル合金の剣でも防げるだろう。
切り裂きマンティスの鎌を弾いて弾いてから斬撃を繰り出してスライムファイターは切り裂きマンティスを倒していた。
他の場所でも戦い方は違うが切り裂きマンティスをスライムたちは倒していく。
そうして8匹の集団で襲い掛かって来た切り裂きマンティスは全滅するのだった。
またここから少し離れた場所では毛の生えたイモムシのモンスターと戦っているスライムたちが見えた。
階段の近くでの戦闘のお陰でギリギリだがその戦う姿が窺える。確か名前は毒毛イモムシだったはずだ。
毛に触れるだけでも毒に侵される危険なモンスターだが、スライムたちは毒になるのも気にせずに攻撃を行なっている。
見えてる限り、毒毛イモムシの攻撃手段は一つだけ毒毛に触れさせる。それだけだ。その為、毒毛に触れさせる為に素早く毛も飛ばして来ていた。
毒毛イモムシは飛んで来る毒毛の対処をしながら遠距離攻撃で仕留めるのが良さそうだ。
数も切り裂きマンティスよりも少なかった為、毒毛イモムシ1匹に集団で攻撃して戦闘時間が短かったが、色々と毒毛イモムシの攻撃手段も見れた。
階段近くの戦闘も終わった事で僕たちも6階層の探索のために移動を開始する。
『ッ居た!マスター見つけた!!』
「リム、どっち?」
『あっち!』
リムが触手で指差した場所をよく見ると、そこには30センチほどのサイズのクワガタムシだった。
視界には入っていたのにも関わらずよく見ないと気付かなかった事から、あのモンスターは隠密コクワガタだろう。
警戒していたのに見つけられなかった事には危機感を感じるが、未だに隠密コクワガタは気が付かれていないと思っている様だ。
俺は硬い殻に覆われた甲虫のモンスターである隠密コクワガタにダメージを与えられる様に、アロースライムとスチールスライムの掛け合わせに鋼の矢を作って貰うと矢を放った。
「あっ、避けられた。」
矢を放った瞬間に隠密コクワガタはカサカサとゴキブリの様な動きで矢を躱し、こちらに向かってカサカサと接近して来る。
ハサミが無ければ見た目がゴキブリに似ている隠密コクワガタの接近に、僕は続けて矢を放って行くのだが思ったよりも早くて片脚に命中して破壊する事しか出来なかった。
それでも接近戦に入る前に3回目の矢を放てば、その矢は隠密コクワガタの殻に突き刺さる。
「やっぱりしぶといな。リム、任せたよ。」
『あとはボクがやるね!!』
僕と隠密コクワガタとの間に入ったリムは動きの鈍った隠密コクワガタに攻撃を仕掛ける。
素早く動く隠密コクワガタの動きに手数を増やしてリムは対処した。
スライムマジシャンの力を使った魔法やスライムドラゴンのブレス、他にもアイススライムとウィンドスライムの力を混ぜた冷気の風を吹かせる。
それ以外にも物理的な剣や槍などの攻撃も行なって逃げ場を失った隠密コクワガタの動きが鈍ったところで、最終的にリムののしかかりからの捕食で倒されるのだった。
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