7月14日 友人と孤独
あの後、友人の家に泊めてもらうことになった。欲を言えば終電で帰れたのだが、せっかくの機会だし厚意に甘えることにしたのだ。
駅前の店でご飯を食べながらいろんなことを話した。自炊はしているか、第二言語は何にしたか、サークルは何か。
私は最近、自炊をする気力がなくなって白米と海苔の佃煮ばかり食べていたのだが、それも見透かされてしまっているようだった。
高校時代、割と遅刻の多かった彼がきちんと大学生になっていることに驚く。私も生活リズムを整えなくちゃ。
テレビを見たり、インスタのストーリーを上げたり、ゲームをしたりしているうちに時間は過ぎていった。
私があまりにも米津Tを着ているため、見かねた友人が別カラーのシャツを一枚くれた。夏らしい爽やかな色だ。
ちなみにアルバムで言うとbremen、一曲だと「花に嵐」がお気に入り。カラオケ行ったら必ず歌うレベルで好きだが、最近の曲は聞いていない。
日付をとっくに越え、私たちは無理やりにでも寝ることにした。何時に帰るかは決めていないけれど、9時までには起きたいねと伝える。
目が覚めた時に彼も一瞬目を覚ました。私が11時くらいに発つことを伝えると、それまで仮眠すると彼が言う。結局、彼が目を覚ますことはなかった。
昨日買った有隣堂の本を読みながら彼の寝顔を見る。実を言うと入試が終わってから活字を受け付けない体になっていたのだが、文字が大きくて内容も面白かったので半分くらい読めた。
なかなか起きないので、お昼近くになって一人で家を出た。起こすのは忍びなかったので、ラインで連絡だけ送った。
その後は古本屋で紅茶についての本を定価で買い、昼食を食べるために途中の駅で下車して、近くの本屋に行った。
授業で取り扱った『白鯨』全3冊にノート代わりのコピー用紙、あとはずっと気になっていたオードリー若林さんのエッセー本を買った。
ちなみに探していたジョージ・オーウェルのエッセー『一杯のおいしい紅茶の話』はどこにもない。大人しくネットで買うしかあるまい。
孤独とは相対的なものであると私は思う。周りの人が話していたから、さっきまで笑い合える友達がいたから、今は孤独を感じているのだと。
彼とほかの友人とは夏休みに会う約束をした。それまでいろんなことをして、土産話を持っていこうと思う。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます