「受傷後解離性遁走」#なくさずの詩より


 逃げたくて仕方がないと思ったのはいつだったか。

 それでも立っていないといけないと思い続けたのは何の為か。

 まだ大丈夫だとささやくのは誰なのか。

 目の前にいるきみが「微笑み」続けるのであればよかった、と思ってる。

 きみから「別れ」を持ち出されるまでは。

 その「別れ」はとても簡単だった。

「おれの隣にいてくれないか?」

 たったそれだけ。

 私は「いつでも」隣に居続けていたと思っていたのに。

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