第34話 カミサマ2アプリからの指令。
宮城光と白城さんのカミサマ2アプリの中にあったセックス写真・映像を見て悶絶する俺に、カミサマ2アプリから出る音が聞こえていない巡が「教えてよ験!」と言うと、俺の代わりに宮城光が「指令に説明があるから教えるね」と言って白城さんが説明した。
「えっと、私達も夢を見たの。で、高城くんが見せてくれたカミサマアプリの私達用を用意してくれて、記録にあるのは神様が予知の力を使って見せてくれた、何らかの理由で赤城さんと高城くんが破局して、私と高城くんが付き合ってくれた世界線で、更に高城くんが性に奔放になってくれて、私にも奔放さを求めて、2人の時間を撮影してくれた時の記録」
ないないないない。
そんな時間は来るものか。
慌てるよりも呆れる俺に、宮城光が「多分、験は無いというだろうけど、神様が私達の為にシミュレートしてくれた中から出てきたホンモノだから、作り物じゃないわ」と言う。
ジト目で怖い巡が「験の浮気未遂」と言っていると、巡のスマホに通知音。
すげー嫌な予感がする中、巡のホーム画面にはまさかのカミサマ3アプリ。
巡にも見覚えのない、エロスとかもない芸術的なセクシーさの女神様のアイコンで、中を見ると「ヒント」と「記録」になっている。
何コレ?
巡がヒントをタップすると[2で表示された画面の貴方バージョン。高城験が性に奔放になって、奔放になった貴方との時間を撮影した時の写真を見せてあげる]と書かれていて、記録を見ると、すげー巡とのエロ写真の山。
真っ赤になる巡と前のめりで見たがる俺。
全身で覆うように、「験!恥ずかしいから!見ちゃダメ!」と言いながらも、「うわぁ」、「えぇ」、「こんなのしたいの?」と言う巡。
「後でこっそり見るくらいなら見せてよ」
「恥ずかしいよ!」
ここで宮城光は「ふふ。2人で見る?私はOKよ」と言い、白城さんも「うん。私もいいよ。ウチ来る?」と続く。
ん?
俺はこの時、とんでもないことに気付いた。
「あれ?宮城と白城さんってこのアプリを見せるために呼んだの?」
そう、今日の目的がわからない。
俺の質問に巡も「あ、そうだよね。私は謝れたし、感謝ももらえたけど…」と言ったがそれなら俺抜きで十分だ。
「指令を読むためよ」
「うん。モデルちゃんも私と同じ指令だったよ」
「…し…指令?」
嫌な予感しかしない。
聞きたくない。
だが逃げられない。
聞くしかない。
聞かなきゃよかった。
宮城光と白城さんは、俺への気持ちがあれば記録にある未来を目指すといいと指令が出ていた。
ないないないない。
悪いけど無い。
それなのに「とりあえず今日の指令はね」と白城さんが言う。
「今日の?」
「うん。また追加するかもって」
「え?えぇ…」
「聞きなさいよ験」
「聞くよ…」
巡は聞いていて顔色が悪くなる。
俺ももちろん悪くなる。
「とりあえず験は私と白城さんの事を「光」と「蛍」で呼ぶのよ」
「指令に[高城験に名前で呼んでもらえるように迫れ、呼んでもらえなかったら、高城風香に記録から厳選の一枚を見せろ]って書いてあってさ、風香さんってお母さんかな?どうする高城くん?」
唸る俺の元にスマホの通知音。
嫌な予感がして画面を見ると、カミサマ2と3のアプリが追加されていく。
…わ、困る。
巡…助けてくれ。
そう思っていると巡は「平気だよ験。私の画面見て」と言って見せてくれると、そこにはまさかのカミサマ4アプリ。
何この神様?
また知らない神様だよと思ってると、「私を助けてくれた神様だよ。中はメッセージだけだけど[過激な事はさせないから安心して、名前を呼ばせる、誕生日をお祝いさせるとかに今させたから、2人の仲が盤石なら平気よ]だって」と巡が教えてくれた。
俺はそれに気を良くして「わかったよ光。わかりましたよ蛍さん」と呼ぶと、2人は気分よく「次の指令が来たら言うわね験」、「あ、私も名前で呼ぶね。またね験くん」と言って帰って行った。
「巡…」
「験がしっかりしてれば大丈夫だよ」
「…俺はそうだけど、神様が俺に宮城と白城さんをぶつけてきたみたいに、巡に誰かぶつけたりしないよね?」
「えぇ…、………えええぇぇぇぇ…」
巡も大丈夫と言ってくれたが、逆は想像もつかないので2人して恐れてしまう。
そう、宮城光と白城さんとの未来がある世界線。そこに行くには俺が篭絡不能なら巡を狙うのが最適だったりする。
俺たちは考えを放棄して何もかも忘れるようにデートをしてから帰って仲良く過ごした。
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