第29話 ギリギリを攻めていくタイプ

 以前に、イモリちゃんは陸で呼吸をするとき、おのどのところがハフハフと動くというお話をしました。(【第5話 ハフハフハンター】参照。)


 そんなイモリちゃんは、水面からギリギリお鼻が出ているだけ――というときにも、しっかりハフハフ呼吸をしておられます。


 皮膚呼吸によって水中でも酸素が取り込めるのか、イモリちゃんはかなり長い時間みずもぐっていることができますが、やはり、空気中の酸素をがっつり取り込む方が楽なのでしょうか。


 それ、ちょっと水がバシャッ! ってなったら、お鼻に水が入ってガフッ! ってなりそうだけど――というギリギリの位置でも、イモリちゃんはしっかりハフハフなさります。


 ……イモリちゃんがむせているところを飼い主は見たことがないので、お水がバシャッ! となっても平気なのかもしれません。


 ははあ、イモリ様、さてはあなた、かわいいお顔をしておられながら、心身共に豪胆ごうたんであらせられるのでございますね……。

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