第23話私に最後妹が攻撃してきたので、ミラーで返して両親もろとも黒焦げ子にしてやりました

サディ伯爵の後妻になるという事で、継母と妹はとても喜んでくれた。


余程、妹の婚約者の皇太子の髪の毛を燃やしたのが許せなかったらしい。


でも、私は妹に言いたかった。


あんたの婚約者は学園でも女をとっかえひっかえしているどうしようもない浮気男で、あんなが婚約者で良かったのかと。


まあ、妹の人生なので、私にとってどうでも良いと言えば良かった。


妹としては皇太子が廃嫡されて、皇太子妃になれなかったのが、許せなかったらしいが、お前の能天気な頭では到底皇太子妃なんて務まらないだろう。もっと勉強しろと言いたかった。


こんなのとあの浮気男がこの領地を治めるという事で良いのか?


領民の苦労が思いやられる……


あまりにもひどいようだと私が退治するしかないだろうか?


でも、いくら馬鹿でも、ひもじい思いをさせられても、多少は血がつながっているのだ。妹とは。殺すのはまずいだろうと私は思ってはいた。

妹は血は繋がっているとは思ってもいないみたいだ。何しろ悪名高いサディ伯爵なんかに私を後妻に捧げようとするくらいだ。


胸糞悪いうわさ話は山のようにあるのだ。これを放置する帝国の皇帝も皇帝だと思うのだけど……


まあ、世のため人の為に燃やすしかないだろう。車裂きの刑にするなり、魔物の餌にするなりいろんな処刑方法はあるが。


私はやっつける気満々だったのだ。

まさか、我が師ジャルカが、この最悪の男、サディ伯爵の悪事の片棒を担いでいるなんて思ってもいなかったのだ。知っていたら、もっと戦力を整えて乗り込んだ。


やたら、継母と妹の機嫌は良かった。

「まあ、キャロラインも伯爵様の後妻になれるなんて、良かったわね」

「本当に羨ましいわ」

妹があまりにも言うから、

「なんなら替わってあげましょうか?」

私がそう申し出たら、

「私にはもったいないから無理よ」

とか、どうしようもない理由を上げていたけど、顔にいやらしい笑みを浮かべ過ぎなのよ!

私を嵌めて喜んでいるのはもろに判った。



そんな継母達は私の嫁入り道具を見て、唖然としていた。というか、完全に度肝を抜かれていた。


私は馬車での旅も面倒だったので、古代竜を退治したときの褒賞金を注ぎ込んで購入した攻撃型飛行船『アマテラス』で乗り込むことにしたのだ。


その船を見たときの二人の顔の驚いた顔なんて無かった。船は最新鋭の攻撃型飛行船で私が乗り込んでいれば、主砲の魔術攻撃で、古代竜を一撃で消滅させる攻撃力があるのだ。長さも100メートルを超えて、飛行速度も時速は100キロを超えて移動できる最新最強の飛行船だった。

飛行船は当時出だした時で、とても高価だった。まだ乗ったものも殆どいない時だったのだ。

もっとも私の花嫁衣装なんて、継母らは殆ど作ってくれなかった。

私も欲しいとは思わなかった。

しかし、私の全財産が乗っていたのだ。

私が今まで稼いだ金貨や、武器や書物、魔石など結構あって、量は凄まじいものがあった。

それを全て飛行船に乗せたのだ。


「お父様、何故お姉さまが飛行船なんて持っているの?」

妹が叫びだしたのだ。

「そうよ、あなた。あの子が何故、飛行船なんて持っているの? おかしいじゃない。絶対に領地のお金を横領したに違いないわ」

継母と二人で碌でもないでもないことを言い出したのだ。濡れ衣もよい所だった。

「お父様、お姉様から取り上げてよ。私が乗りたいわ」

ニーナが見当違いのおねだりをしてくれた。

この飛行船は魔力が無いと動かないのだ。それも私くらいの魔力が無いと

だから妹も私から取り上げても動けるわけはないのだ。


私はしかし、無視することにしたのだ。

私の船に妹風情が手を出そうとしても出せるものではないのだ。


「では、お父様行って参ります。今までお世話になりました」

私は父に頭を下げた。もう二度とこの町に帰ってくるつもりはなかった。

「おい、キャロライン、この船はどうしたのだ?」

「どうしたとは? 私がお父様から頂いたものなど何もございませんが」

私は強力なを言っていた。そう、今だかつて父に買ってもらったものなど何一つ無いのだ。

「お父様、買ったことが無いなら何故この飛行船をお姉さまが持っているの?

お姉さまが横領かなにかで領地のお金に手をつけたに違いないわ」

「ニーナ、ふざけたことを言うんじゃないわよ」

私は完全に切れていた。

「自分で稼いだのよ」

「御姉様、その身を体を売ったの?」

パシーン

そう言う妹の頬を思わず、張り飛ばしていたのだ。

今まで我慢していたのに、さすがの私も堪忍袋の緒が切れたのだ。

「何をするのよ。キャロライン!」

継母が叫んでくれた。

「あなた達には色々思うこともあるわ。だけど、黙って出ていってあげるんだから、感謝しなさい」

私は言ってやったのだ。

余計な事を私に言うからだ。


「な、なんですって! あなた、今まで育ててくれた恩を忘れたの!」

継母はそう言ってくれたが

「なに言ってくれるのよ。人に食べ物すら渡さなかった碌でなしの親が言うんじゃないわよ!」

私がきっとして反論した。

「おのれ、良くも私を叩いてくれたわね」

ニーナが私に向けて、火炎魔術を放ってくれたのだ。

妹は馬鹿だ。

私はミラーで返してあげた。

ピカッ

ドカーン

爆発が起こった。


そこには自称私の家族が黒焦げになって横たわっていたのだ。

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