義母のぬくもり

 勇者ゆうしゃ日野ひの雄大ゆうだい』と勇者とう穂村ほむら』は、正式せいしき契約けいやくしました。



 通常つうじょうなら、正式な契約には、人体じんたいした穂村と、男女だんじょまじわり(性的せいてき行為こうい結婚けっこんしきたぐい)が必要ひつようです。しかし、今回こんかいの契約は、あからさまなイカサマでした。


 雄大と穂村は、養子ようし縁組えんぐみしたのです。穂村は、雄大の義母ぎぼとなりました。



 契約、穂村が人体化して、雄大にはなしかけます。


「どうだい、別嬪べっぴんさんだろ?」

「‥‥」


 雄大は、穂村の艶姿あですがたに、関心かんしんでした。しかしながら、彼女かのじょは、作務衣さむえくずした、豊満ほうまん美女びじょです。


 ところで、雄大は、いまだ、ジュリアのから、なおれていません。

 そこで、穂村が、雄大にきます。


「のわっ!」


 雄大は、おとこさがにより、こえげながら、元気げんきもどしました。

 そして、穂村が、雄大に抱き付いたまま、かたはじめます。


「勇者刀『穂村』とは、刀匠とうしょうの穂村さく真打しんうち刀を意味いみする。

 わたしは、自作じさくかたな宿やどった、たましいなのさ!」


 穂村は、じょう機嫌きげんで語りました。



 ともあれ、契約により、雄大は、ステータス表示ひょうじ鑑定かんていなどを、おこなえるようになりました。

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