第67話 Aまかわのいない創作部
ふと、部室の近況ノートを見ると、天川書記のコメントがあった。「退部届、シュレッダーしてください💦」
あいつ……こんな落書きみたいな一文で済ませやがって……。僕はちょっとイラッとしたが、まあこれで退部騒動が落ち着いたならいいか、と、退部届をシュレッダーした。
ぬりやさんのとこの文芸部はちゃんと活動していたな……。僕のところは最近エロ文集しか作っていない。いつ何を間違えたのか。
振り返ると、お題に合わせて創作したり、純文学について語って思い思いに書いたり、天川書記の下書きにアドバイスしたりと、結構まともなこともたくさんしている。
たしか、雨川が誕生し、透明感のある文章でナマモノを解禁したあたりからおかしくなった気がする。さらに一時期会計がおやすみしていたのだ。
ああ、なるほど。部活の良心、会計がいなかったからタガが外れたのだな。会計も変態には違わないが、暴走を抑止してくれていたのだ。僕は一人で合点した。
まあ、今は全員揃ってるし、また平和な部活動が戻ってくるだろう。そう思って窓の外をみた。
ぬりやさんが天川を担いで学校の敷地を出ていく姿が見えた。
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