第18話 増える恐怖

 大会参加者上限三十二名、なんとか滑り込めたぜ。

 今回はレイス………と思わせて、サブデッキを使おうと思う。またシャイガールが拗ねるだろうが、仕方ない。初めて声を聞けるまでいったが、新デッキ製作のサガだ。使いたい欲が止まらないのだよ!


 というわけで、デッキ登録を終えて第一戦。



「よろしく。」

「あぁ、よろしく。」


 見たところ、若い社会人かね。背もデカイし身体もガッチリしてる。リアルファイトなら三秒もたたずにKOだろうな。





レイキ一ターン目

「エレメント。キノマルをクリエート。」

「キッノ!」

 よく見かける茶色いキノコだ。

「ターンエンド。」

 サブデッキの一つ、怒涛茸デッキだ。文字通り、超展開の物量デッキである。



モトム一ターン目

「ドローしてエレメントをセットします。ターンエンドです。」



レイキ二ターン目

「ドロー、エレメント。二体目のキノマルとナヨちゃんをクリエート。」

「キッノ!」

「なぁな?」

 ナヨちゃんは細いキノコである。棒人間ならぬ、棒キノコ。

「一体目のキノマルで攻撃。」

「ライフで受けます。」

モトムライフ六→五

「ターンエンド。」



モトム二ターン目

「ドローしてエレメントをセットします。トラップを設置し、コストを二支払い、アースナイトをクリエート。」

「固く強く!」

「ターンエンドです。」

 



レイキ三ターン目

「ドロー、エレメント。三コスで茸蝿・ブッコをクリエート。」

「ブ、ブブ?」

 茸に寄生された蝿だ。

「一体目のキノマルで攻撃。」

「アースナイトでプロテクトします。」

 これによりキノマルは破壊。

「その時ブッコの能力発動。味方の茸が破壊された時ワンドロー。」

「残ったキノマルとナヨちゃんで攻撃。」

「なるほど、ライフで。」

 モトムライフ五→三

「ターンエンド。」




モトム三ターン目

「ドローしてエレメントをセットします。トラップを設置し、コストを三支払い、アースマジシャンをクリエート。」

「頑強こそ、最強なり!」

「登場時効果で、ディフェンス値三千のファミリアをアクション状態にします。ブッコを選択。」

「はい。」

「アースナイトでブッコを攻撃。」

「破壊されます。」

 かなり痛いが仕方ない。

「ターンエンドです。」




レイキ四ターン目

「ドロー、エレメント。三コストでデクレイション"強制分裂"。キノマルを破壊し、三枚ドロー。残りの一コストで二体目のナヨちゃんをクリエート。

 ターンエンド。」



モトム四ターン目

「ドローしてエレメントをセットします。コスト四を支払い、土の使徒・スクリプチャーをクリエートです。」

「我らに主の加護をっ!」

「登場時効果により、味方一体のファミリアに、スタンバイ状態のファミリアを攻撃可能を与えます。

 アースナイトでナヨちゃんを攻撃。」

「破壊されます。」

「アースマジシャンで攻撃。」

「ライフ。」

レイキライフ六→五

「ターンエンドです。」



レイキ五ターン目

「ドロー、エレメント。合計五コストを使い、茸蝿・ブッコとキノカツをクリエート。」

 キノカツはまぁ、キノマルの亜種だと思ってくれ。

「トラップをセットしてターンエンド。」




モトム五ターン目

「ドローしてエレメントをセットします。コスト五を支払い爆土・レンメーをクリエート。」

「ばあぁぁぁぁぁッ!」

「登場時効果でトラップを無条件発動。"アース・ポイント"ライフを一回復し、種族にアース・ロードをもつファミリアを山札から一枚サーチしてシャッフルします。」

モトムライフ三→四

「アースナイトで攻撃。」

「トラップ発動、"胞子爆弾"。自身のファミリアを破壊し、相手のファミリアを二体破壊。ナヨちゃんを破壊、アースマジシャンとレンメーを破壊。」

「なるほど。」

「ブッコの能力でワンドロー。アースナイトはライフ。」

レイキライフ五→四

「スクリプチャーで攻撃。」

「ライフ。」

レイキライフ四→三

「ターンエンドです。」




レイキ六ターン目

「ドロー、エレメント。コスト六でデクレイション。"劇毒分裂"!相手のトラップを破壊し、自身のキノコファミリアをコピーする。

 これはコピーのため、攻撃可能となる!」

「なんと…………良き運をお持ちのようだ。」

「一斉攻撃っ!」

モトムライフ四→ゼロ







「良いビートでした。負けましたが、気分は晴れやかです。」

「こちらこそ、丁寧なビートでやりがいがありました。」

 お互い健闘を讃えるように握手を交わした。

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