彼ら彼女ら
星るるめ
バミンズミント
ねぇ バミンズミント
聞いてくれるかい
いつも真正面から
僕らを絞め殺すような
あの後悔や未練は
忘れちゃいけない大事なことを
強く心に刻みつけてるんだ
なりたいものにだけ
なれる世界なら、なんて嘆きは
望み通りに生きられないが故に描く
甘い甘い理想郷なんだ
その甘味を脳内に垂れ流しながら
なおも堅実を気取らなきゃいけないんだ
ようこそ、住みやすくて
とても生きにくい世界へ
底に沈んだシニカルが溶けきらない
いいヒト顔の住人らは
いつの時代に生まれ落ちたって
きっと同じこと言ってるんだ
あの人は誰かのトクベツで
誰かがあの人のトクベツ
そうやって割り切って
生きなきゃならないことばかりと
よく覚えておかなくちゃだめなんだ
物分かりばかり良くなっても
仕方ないしくだらないと
本当はわかってるけれど
大丈夫 それでいいって
あの子が楽しければなにより
それが一番だ そうでしょう
これを「本当の幸せ」と呼ぶんだ
そうだよ バミンズミント
これは冷たい指先で紡いだ華奢な物語さ
君は一体何を思う
正しさを知る緑の爪の怪獣よ
単なる興味じゃ終われない僕に
君のいる境地からの景色を
どうか一度だけ見せてはくれないか
これが正解なのかを知りたいんだ
これが幸せなのかを知りたいんだ
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