12 奥さん
嫁って漢字が大嫌い。
女へんに家なんて、
昔はそうかもしれないけど、
別に家同士で結婚したわけじゃない。
ましてや家に女性を入れるために結婚したんじゃない。
名字は僕と一緒になるけど、
それとこれとは話が別。
じゃあなんて呼ぼう?
妻かな?
なんか堅苦しい感じ。
だから奥さんがいい。
奥さんは、自分の妻を呼ぶのではなく、他人の妻を呼ぶときに使うらしい。
でも、奥さんて言った方が、なんか相手のことを大事にしている気がする。
だから、僕はみんなの前で奥さんのことを話すとき、『奥さん』って言う。
奥に置いておいて大事にするなんて考えも前時代的かもしれないけど、
相手を大事にしたい気持ちは、確かだから。
だから、『奥さん』
はて、奥さんは僕のことを何て呼ぶんだろう?
『旦那』なんて柄じゃないし、夫っていうのも堅苦しいけど、
まあ、奥さんの好きに呼べばいい。
そこには、奥さんの気持ちがあるはずだから。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます