星の語り部

夜空に灯る小さな光は 時流ときを越えて辿り着いた

生命いのちの煌めき 遥かな物語を紡いでいく


歪められた伝説 失われた真実


けれど 年老いた語り部は

そっと ずっと 悠久の瞬間ときを語り続ける



いつかは…

現在いまも 未来あした

時間ときの向こうに流れ去って

形を失くすように 確かなモノなんて

何処にもないというのなら

この胸に宿る光のために

今はただ、静かに祈り続けよう


いつかは

時間ときわだちを踏みしめて

この道の果てに 辿り着けるのなら

数多の光は

千五百ちいほの夜を駆け抜けて

幾万、幾憶の夢となるから

今はただ、前を向いて歩き続けよう



星の光は 生命いのちの流れ 夢を紡ぐ遥かな語り部

私たちを 未来あしたへ導く昔語り


歪められた伝説 失われた真実


現実はやがて伝説となって

永い旅路の果てに 形を変えて辿り着くよ


そして 静かな語り部は

眠ることなく 悠久の瞬間ときを語り続ける




それは 永遠に続く物語り





-----


夜空を見上げて瞬く星空。

静かな時間ときの中で

私達の許に届いた時は、

既に遥か昔の物語――


永い旅路は、

まだこの先も続いて行きます。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る