マキナサイド

【強くてニューゲーム】

【つづきから】

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2190/04/28 15:30

成功サクセスですね」

マキナは、そう独り言ちる。


勇者君に信じてもらうにはこのふざけたプロンプト呪いを書き換えたいところであるものの、必要な時間が足りないようだった。それでは

手っ取り早く未来から来たことを伝えればよければそれで簡単だったが、シュレ様が聴いているのだろう。なので、勇者君に言葉で伝えること

ができない。紙とペンがあれば文章で伝えられるが、あいにく勇者君が理解できる言語パックがない。あってもシュレ様が大事にしているハー

ネスの加水分解ぐあいからして、ペンは使えないと推測している。なにもない。困った。そうだ、モールス信号ならどうだろう。これだ。


2190/04/28 16:11

「良い質問ですわ。それは――校舎の周囲に杭を打っているのですわ」

「魔王城から強奪してきて、マキナのプロトタイプでもありますわ」


「そういえば、魔王はどうなったんですか?」

「殺して飾ってありますわ」


「どういう――」

「ついてきてください。あなたにとって、ご気分を害するものでしょうし、

はっきり言えば見ない方を推奨しますわ」


「ちょっと、考えさせてくれますか?」

「あと、お手洗いに行きたいです。できれば冷たい水もいただけますでしょうか」


私がトイレへ先導することまでの流れをそのまま再現する。


――


勇者君の肩をちょんちょん触れる。

「なんですか?」


ダメだ、気づいていない。

「やめてもらっていいですか?」


仕方がない。ここはいったん退く。地面に筐体を一定のリズムで打ち付ける。

「……これは、モー」


筐体をx軸に振る。

「牛だモー!……意図を完全に理解しました。ただ……、"それ"は良くわからないんですよ」

「そんな」


どうすればいい?どうすれば……


「私はあなたの話など聞きたくない」


2190/04/28 16:25

この人はなにを……いえ、そういうことですか。


END18.マキナは再度やり直す

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