第6話 リララの過去


 人とは年の取り方が違う所為で故郷から追放されたリララは路頭に迷い、各地を転々と回る中で魔法の知識を獲得していきその中でも興味を持ったのが闇の魔法だった。


 闇の魔法は魔王が使った魔法、そんなものを得意げに使う存在は避けられる。


 闇の魔法を隠しても不老が原因で不気味がられて居場所を見つけられないまま各地を流浪しついに行きついた先がザルタ。


「ザルタでも変わらなかった、なんとか移住をするために色々と策は練ったのよ?」


 隠し玉である支配の魔法で魔物を呼び込み恩を売るなど考えたがあまり効果がなく、途中で辞めた。

 また寂しい時間が過ぎる。


「だけどね、今までと違ったのは貴方、ゾル君」


 ゾルが来た、それがリララにとっての楽しみとなっていた。


「だけど、ザルタの連中は貴方を痛めつけた......だったらもう仕方ない」


 支配の魔法で魔物を暴れさせた。


「当時の私が未熟だったのは認める、あれから10年、闇の魔法も支配の魔法もより強力に練り上げた、ゼーラ王国内でも各自で行動させるくらい造作もない」


彼女の過去を知る中で疑問に思った事があった。

どうして自分の国を求めるのだろう?


「それはね、自分の国があれば居場所を悩む必要もないでしょう?」


そうだ、これも聞いておかなければならない。


「ザルタの村ではどうして人を殺してたんだ?」

「......貴方を呼び込む為ね、来なかったら、まぁ直接来たかしら」

「最初から来てくれれば良いのに」


 と言いながらザルタ村の近くまで来た。


「さぁ!ゾル君、やりましょう、やってやりましょう!」

「ああ」

「絶対にあいつらを許さない、ってね」

「――それは」

「ええ、私は覚えている、貴方が怒りを表明した日を――」


 ――勢いのまま言ったあの言葉を覚えていてくれたんだ。


 嬉しかった。


「始めましょう、ザルタ村は皆殺し!」


 せめてリララと最後まで――

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る