給料の大半を課金に使い続けヒキニートの友人とパーティ組んでいたらゲームの世界に転生して最強になっていた。

第12話 町に戻ったら一緒に住もうとアリーナに誘われた。

「報酬はアリーナの家に世話になるし、俺の報酬は家賃で前払いしておくな」

「はぁ？ダメダメ……ダメだよっ。わたしの家は、家賃を取れる様な家じゃないし。ユウヤから家賃を取る気ないし……ベット１つだし……部屋もリビングと寝室が１部屋だよ？」

え？寝室が1部屋？え？俺と一緒に寝る気なのか？あ、リビングがあるから、そこで寝れば良いか……

「俺は、良いけどアリーナは良いのか？」

「まぁ……良いから誘ってるんだから……聞かないでよ、もぉ……っ！」

「じゃあ決定な」

「ん？あ、うん？」

「それじゃ村長に報告して帰るか」

「はぁい♪帰ろうー」

村長に依頼書を見せると驚いて宴を開きたいと言われたけど、丁重にお断りをして直ぐに出発をした。

「勿体無いよ～！宴だよ？」

「貧しい村なんだから余計な出費をさせたら可哀想だろ？」

「あぁ……うん。そうだね……ユウヤは優しいね……」

アリーナが頬を赤くして俺を見つめて言ってくるので恥ずかしくなってきた。

「恥ずかしい事を言うなよ」

「あぁ～！ユウヤが照れてる～照れてる～♪可愛いー♡」

「からかうなら俺は外で寝るぞ」

「うっ……ごめんなさい……だって～珍しく照れてるんだもんっ」

誰のせいで照れてるんだよ……まったく。

「早く行くぞ～置いてくからな～」

「待ってよ～もぉ～ユウヤ～！置いてかないでよぉー」

日のあるうちにテントの設営が出来る場所を見つけて、テントを設営をしてテントの中にベッドを出すと驚いた表情をして抱きついてきた。

「わぁ～凄い！凄い！なにこれ～凄く豪華！ユウヤって……もしかして〜貴族だったり……しないよね……？」

アリーナが怯えた表情で俺を見つめて聞いてきた。ん？そんな設定は無いし……プレーヤーに貴族なんて職業は無いよな？それに購入して配置できるNPCにもないし貴族が役に立つとは思えないけど……元々、存在してる貴族のモブは居るけどな。

「違うけど……貴族が良かったか？」

「ち、違うってば……っ！ 貴族じゃ……わたし……と……その……結婚が出来ないじゃん……」

アリーナの「違うってば」の後の言葉が小さくて聞こえなかった。

「ん？声が小さくなって聞こえなかったんだけど？」

「な、何でも無いって！貴族じゃなくて安心した！って言ったの！貴族だったら気を使って大変だなって思ったんだってば～」

「アリーナが気を使うの？」

「わたしだって気を使うって～！」

「はいはい……分かったって。お嬢様はベッドで休んでて良いぞ」

「えっと……せっかく豪華なベッドだし汚したら悪いから体をキレイにしてくれるかな……」

「あ、分かった」

アリーナに洗浄魔法を掛けた。

「うわぁ～スッキリで良い匂いになった。ありがとっ……ちゅ♡」

「わっ。ビックリするって……」

「お礼のキスだよっ！」

ん？お礼のキス？そんな風習でもあるのか？それとも……アリーナが嬉しいとキスをしてるとか？

「そのお礼って他の人にもキスをしてるの……？」

「する訳ないじゃん！！ばかぁ……ユウヤだけだよ」

そう言われてホッとした。

「そ、そっか……じゃ夕食の準備してくるわ」

「ありがとっ♪ うわぁ～ふっかふか～♪ 絶対に貴族用のベッドだよねぇ……これいい匂いだし……最高だよぉ〜♪」

テントの中で喜んでいる声が聞こえて俺もアリーナが喜んでくれると嬉しくなるな。

食事が終わりテントへ二人で入ると……

あ。ベッド１つじゃん！ベッドも数十個持ってるけどテントに２つは設置が出来るスペースはないし。まあ……俺は、いつも通り寝袋で良いか。寝袋を出して床で寝ていると……

「ユウヤもベッドで一緒に寝ようよ～何で床で寝てるの？」

「おいおい……ダメだろ」

同じテントで寝泊まりしてるだけでも不味いと思うんですけど？同じベッドってダメだろ。……アリーナがベッドで寝たいって言ってたから、喜んでもらおうと思ってベッドを出したんだけど失敗だったかもなぁ……

「ううぅ……なんで？良いじゃん家に帰ってもベッド１つだよ？」

「家に帰ってもリビングで寝袋で寝るし」

「そんなに……わたしと一緒に寝るのがイヤなの……？」

「そんな理由じゃないし、嫁入り前のアリーナに変な噂をされちゃうだろ」

「別に良いもんっ。それに誰が見てるの？誰もいないじゃんっ」

「それは……」

ベッドで横になっていたアリーナがベッドから降りてくると、俺の腕を掴むとベッドに連れて込まれ一緒に寝ることになった。

「俺に襲われたらそうするんだよ！」

「わたしなんか襲わないでしょ……」

はぁ？こんな可愛い子が隣に居れば襲わなくても……間違って触っちゃうかもだぞ？

「いや……襲わなくても抱きしめちゃうかもだぞ？」

「抱きしめてくれるの？嬉しいかもっ♡」

「はぁ……」

期待の表情で青く透き通るキレイな目で俺を見つめられてるし……勘弁して。

「抱きしめてくれるんじゃないの？ねぇ～早く～♪遅ーいっ……もぉ♪」

待ちきれなかったのかアリーナから抱きしめてきた。

うわっ。俺の体に柔らかい物が……それに良い香りがするな癒やされる……

俺もアリーナを抱きしめていると幸せな気持ちになり眠りにつけた。