　すぐ来るだろうと思っていたら、いつまで経ってもやって来ない。

　その現実がどうにも落ち着かなくて、鳥生君の生暖かい視線に送り出されつつ彼女のいるデータ室へと向かった。

　手にはエントランスにあるアイス自販機で買ったチョコミントのカップアイス。人気ですぐ売り切れると聞いていたのに、今日は何故か残っていた。

　何だか仕組まれている気がしつつ、渋々彼女に会いに行くと。

「ひええ、本物だあ。地獄に神が、仏が、村雨さんがいる」

　何故か泣かれてしまった。

「落ち着いてください、今里さん。アイス持ってきましたから」

「しかもお恵みまで。ふおお、やっぱり村雨さんお優しい。声も好きだけど、そのお優しい心が好きすぎる！」

　どうしたら。

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