第12話

 室井と菅井は、町を出てオアシスのような場所、スエズ運河沿いの町にたどり着いた。ここは外貨が流通し、多くの国からの訪問者が訪れる国際的な雰囲気が漂っていた。


 彼らは科学捜査の手法を用いて、クイニマンの謎をさらに追求した。サイコロを振るように手掛かりを探し、ロイヤルホテルでの滞在中に新たな情報を集めた。


 その中で、室井は瑠夏という名前を耳にした。瑠夏はこの町に何かしらの関わりがあり、クイニマンの正体につながる手がかりを持っている可能性があると直感した。


 ロイヤルホテルでの滞在中、室井は瑠夏との接触を試みる。しかし、彼女は突然姿を消し、室井は再び謎解きの道のりに疑問符を持つことになった。


 次の一手を考えながら、室井は菅井と共に、この国際的な舞台で新たな局面に立ち向かっていく決意を固めた。

室井と菅井はロイヤルホテルでの滞在中、突然現れたカウンタースパイの存在に気づいた。彼らはクイニマンの謎を追い求める中で、多くの人物と接触してきたが、その中には敵対者もいることを痛感した。


 カウンタースパイの存在が示すように、硫黄の匂いが漂う雲海の向こうに隠された情報があると室井は考えた。それがクイニマンの正体や、犬飼現八という人物の関連性につながるのではないかと彼は推測した。


 しかし、室井は腸閉塞に苦しむようになり、次第に体調が悪化していった。菅井は心配しながらも、彼のために空港へと向かい、適切な医療を受けるための準備をした。


 時は雨季に差し掛かり、空港では多くの旅行者が行き交う中、室井の状態は急速に悪化していった。菅井は彼の健康を最優先に考え、必死で医師と連絡を取り、帰国の手配を進めていた。


 室井の体調が回復し、再び謎解きの旅に出ることができるか、その先に待ち受ける新たな展開がどうなるのか。


 病院の安全な場所に避難した室井と菅井は、一息ついた後、深刻な表情で話を交わしていた。


 室井は心配そうに菅井に言った。「菅井、この火事は偶然ではないと思うんだ。ツナマヨという奇怪な生物、それにリストラという企業の動き……全てが何かに繋がっているように感じるんだ」


 菅井は考え込んで頷きながら答えた。「確かに、これらの出来事には奇妙なつながりがあるように思える。特にリストラの影響が、何か重要な手がかりを示しているのかもしれない」


 室井は深く考え込んだ後、続けた。「今後の行動方針についても考えなければならない。火事の直前、私は何かを見逃していた気がする。もしかしたら、その時に何か重要な情報が……」


「確かに、あの火事は何かの暗示だったのかもしれない。私たちの調査が相手にとって危険だということを示しているのかもしれない。でも、室井、あなたの健康も心配だ。今はまず安全を確保しなければなりません」と菅井は懸念を表明した。


 室井は微笑みながら、菅井の手を取りました。「ありがとう、菅井。君がいてくれて本当に助かるよ。私もまだまだやることがある。この町の謎を解き明かし、真実にたどり着くんだ。一緒に頑張ろう」


 菅井も微笑みながら、固い握手を交わしました。「そうだね、室井。お互いに助け合いながら、この難問を解決してみせよう。私たちはまだ始まったばかりだ」


 二人は再び団結し、町の奥深くに隠された真実を突き止めるため、再び行動を始めたのでした。

 

 

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