第5話

 放課後、教室には私と時雨くんだけ。

「お前、何者だ」じっと何かを疑う目。

「何者も、、、」

「憑き物」

「!!」

 時雨くんは一体、、、。もしかしたら私と同じ憑き物落としの家系なのかも。

「とにかく、お前の正体を暴いてみせるからな!」そう宣言されて、時雨くんは走り去って行った。

(え、、、本当に何?)


 家に帰るとお母さんはいない。きっとまだお仕事なんだろう。

自室に行き、重い体をベッドに沈める。

『村上家、、、祓い屋の家系だろう』

「祓い屋、、、?聞いたことない」きっと聞いたことはあっても、幼い頃に一度だけ耳にしたことがある程度。

私達と同じなのかな?祓いって付いているぐらいだから無関係って訳じゃないと思う。

『オレ達とほぼほぼ同じだが、決定的な違いがある。此方は自分自身の能力を使って祓うのに対し、向こうは術者自身の霊力を込めた札や武器を使って祓うんだ』

 お札や武器は使ったことがない。大抵のモノはお札とかの力を借りなくても祓えるから。

「兄さまだけ色々知っていて狡い」

『狡いもクソもあるか!』

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