over blue

小さなこの町の


半分を囲む山々に


いくつも刺さった大きな風車が


無表情で冷酷な


門番のようだった


そちらがだめならば


こちらをゆくよ


反対側の海をゆく


大切なものだけ


身勝手に守って


もうすぐここを出るつもり


言いたくないことを


たくさん言った


言いたいことは


あまり言えなかった


そんな日々の全てさえ


越えてゆこう


この薄い青と


あの濃い青も


飛び越えてさ


ずっとずっと


遠いところまで


僕らゆくんだよ

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