第7話 異世界と言えば魔法がないので剣でしょ!って事で武器屋に入ってみた。

#この後は、19時に投稿の予定です。


「護衛を男1、女1、メイドさんを1人でお願いします」


「それは無理です!許可できません」


「でしたら俺一人で行くので付いてこないでください。平民服を着て平民を装ってるのがバレバレになってるし……平民が護衛を付けてる訳が無いし。お金持ちや重要な人物だから護衛を付けるのですよね?今回の行動で顔を覚えられてしまいますよ?」

 


ミリアが護衛の責任者を睨みつけた。



「一応、今日の店舗を調べるのは予定だったからさ調べないと。昼食と色々と話しが出来て楽しかったよありがとね」


「そうですか……ううぅ……あの……次は、いつお会いできますか?」


ウルウルと目を潤ませて俺を見つめてきた。


「明日も町の中にいると思うけど……ドレスを着て護衛を大量に連れて会いに来ないでくれるかな。お金持ちの知り合いが居ると思われて店舗の価格を上げられそうだし」


「分かりましたっ!むぅ……」


 

再び警護責任者が睨まれていた。

 


「ちなみに、もし会いに来られるなら護衛とメイドさんも普段着でお願いしますね。平民でメイドに護衛を連れて歩いてる人いないですし」


「はいっ。分かりましたわ」


「じゃあ、またそのうちに」


「ううぅ……はい」

 


手を振って玄関を出ると……笑顔で手を笑顔で振り返して可愛い感じだったけど、玄関の扉が閉まるとミリアが怒って騒いでるのが聞こえたが聞こえてない事にしよう。ミリアって恐いのね。っていうか貴族様だし町の警備兵にも怒ってたし。

 

しばらく歩いて商店街まで戻ってきた。歩いて15分くらいで山道じゃなかったので歩きやすくて良い運動になった。

 

商店街に辿り着くと……


うっ。警備兵に顔を覚えられたようで、お辞儀をされたんだけど……まぁ良い方に考えよう問題が起きても融通が効くかも?


異世界といえば剣と魔法の世界!だよな?……魔法が無いのならば武器でしょ!って事で買う気はないけど興味はあるので武器屋に入ってみた。

 

おおぉ!すげぇ……本物の剣じゃん!カッコいい~!俺も欲しい!!

 

斧に弓にナイフ、槍……中古品なのか樽の中に大量の剣等が入っていた。

 

剣が1本で銀貨20枚らしい……中古で5万円か……高くない?そんな物か……モンスターを倒してお金が稼げるんだしな。


張り紙がしてあって『購入時に無料でメンテナンス致します』へぇ……どこまでメンテナンスしてくれるのか不明だけど。

 

でも中古品に命を預けられないよな……普通。まぁ低級で素手でも倒せそうなモンスターなら剣の練習で使えて良いけど……それに5万かぁ……


実践で戦ってて折れたら終わりだぞ……こわ。

 

店内を一通り見て目立たなそうな剣を見て覚えておいた……あとでアイテムで出してみよっと。


家具屋、服屋、薬屋を見て価格を見て覚えた。

 

最後にアクセサリー店に入りアクセサリーを見ていると……警備兵に肩を掴まれた……え?

 

はぁ……またかっ!!

 

子供がアクセサリー店に入るのが怪しかったのか警備兵を呼ばれてしまい連行されて……警備兵の詰め所に連れてこられた。警備兵のお偉いさんが慌てて慌て謝罪と開放をしてくれた。


一応、身元保証人がお貴族様だし。でも、これだけ警備がシッカリしている証拠で治安は良さそうだな。



「すみません。何度もお邪魔して……」


「こちらこそ、すみません。今回の事はどうか……その内密にお願いします!」


「内密にって?誰に?」


 

困った表情で顔色も悪いけど?大丈夫?


 

「ですから……その……」


「ユウヤ様っ!」


 

ミリアが平民の服を着て心配そうな表情で慌てた様子で入ってきて、お偉いさんを一瞬睨んで兵士達の様子も一瞬で変わり詰め所の中が静まり返った。

 

やっぱり平民の服を着てもバレバレですね……ミリアさん。


しかもミリアは一言しか声を発してないのに静まり返ったし。

 

ん?何この学校で恐い担任が朝、教室に入ってきて静まり返るのと同じ感じは……見た目は可愛い美少女なのに?そんなにお貴族様は権力があるのかな?あ。警備兵って、もしかして領主兵だからかな?それでミリアは領主の娘で領主に雇われてるのか?


 

「すみません……ミリア様」


「ふんっ!1日に、わたしの大切な方を2回も捕らえるなんて、わたしに対しての嫌がらせなのかしら……」


「その様な事は決してありません!どうかお許しを……」


「まぁ……俺みたいな子供がアクセサリー店に入ったから怪しまれて当然だよね」


「何を仰っているのかしら?わたしだってアクセサリー店に入りますわよ?」


「それはミリアがお金持ちだって皆が知ってるからでしょ?俺みたいなお金が無さそうな格好で入ればね……頭が良いミリアなら分かるんじゃない?」


 

ミリアの表情が一瞬和らいだけど、またご立腹になった。


 

「それでも捕らえた兵士は許せませんわっ。もぉ!」


「俺は怒ってないし。不愉快だなんて思ってないよ?ここに連れられて来ただけで直ぐに開放されたし」


「ですが……わたしは不愉快ですっ!ふんっ」


 

連れてきた兵士の顔色が悪くなって座り込んでしまった。


ん?死ぬわけでも無いのに、そこまで怯える事なのか?それとお偉いさんも顔色が悪くなってるけど?何か罰でもあるのかな?

 

そこまで怯える意味が分からないけど俺のせいなんだよな。はぁ……あまり気乗りしないけど……


 

「えっと……ここの責任者って、あなたですか?」


「はい。ここ町の警備兵の総隊長です」


「じゃあ皆に合図をするまで目を閉じて貰っても?お願いではなく命令でお願いします」


「ユウヤ様?わたしもですか?」


「……そうだね。ミリアも目を閉じててくれる?」


「は、はい……わかりました」


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