狼男劇場

狼男

第1話 中坊

 俺は学級委員長になった。中学3年生だ。今年は高校受験を控えている。夏休み明け、みんなから、支持されて、見事委員長に当選した。

 実は、2年生のころも、学級委員をした。成績が良かったのか、周りから優しい性格だと言われていたのかはわからない。1年の頃は誰も自分が学級委員をつとめるなんて思われてもいなかった。

 ところが、俺のクラスはやんちゃなクラスだった。みんなが個性あふれるメンバーだった。1学期、集団行動の映像を学年集会で流されて、クラスの男子で真似したら、先生方から呼び出しをくらって大目玉を食らった。

みんなから、あだ名をつけられていた。二学期は受験モードでピリピリしていた。高校受験の模擬テストがあるのだが、合格ラインに届かないときのほうが多かった。何回も心が折れそうになった。国語、英語、数学が足を引っ張っている。社会と理科を得点源にしていた。公民という科目の勉強方法を担任の先生に聞くと、用語を覚えるというアドバイスをもらった。自分の将来の夢は何かと聞かれて、英語を使った仕事がしたいと答えた。クラスメイトに優秀な人が何人かいた。女の子で、成績は常に上位で英検準1級を取得しているとのことだった。帰国子女で英語がペラペラだった。その子も学級委員をしていた。始業式に学年の抱負を発表するのだが、自分に出番が回ってきた。当時、文章を考えて、友達に添削してもらった。合唱コンクールもあった。結果的に入賞しなかったが、良い思い出になった。

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