第819話 せっかく貰った専用機を実戦で使ってみたいと言う
せっかく貰った専用機を実戦で使ってみたいと言うアーラとフォルカの2人を送り出し、俺はゴートンの事を考えていた。
そう、ゴートンは実戦で使われる事なんてないのだ。
可哀想に。
パイロットも開発者も、ゴートン自身も、実戦を経験してみたいに違いないのである。
と言ってもバックサイドの戦争も終わり、宇宙空間にはモンスターも出現しない。
……ん?
いや、宇宙空間にモンスターが出現した事あったじゃん。
でも、ヘブロムの話を聞く限り、宇宙空間でモンスターが出現する世界なんて、SF世界を最近になって作りだしたばかりの創造神達には必要がなかったはず。
それでいてモンスター神は以前から、自分のモンスターを他の神々に自慢していた。
つまりだ。
あのモンスター達は宇宙用に生み出された物ではなく、元々モンスター神が生み出していた者達だったのだろう。
それに、スティンガーとクラッシュも宇宙空間で活動出来ていた。
と言う事は、そもそもモンスターとは宇宙空間で活動出来る物なのではないだろうか?
そう思って、試しに生み出したゴブリンを宇宙に転送してみた。
――20秒ぐらいでもがき始めて、3分後ぐらいに絶命した。
南無……
ついで、魔法陣を強化し、強いゴブリンを生み出して宇宙に転送させてみた。
――5分ぐらいで苦しみ始めて、10分ぐらいで絶命した。
南無……
今度は魔法陣で強化したゴブリンに、無理矢理レベルアップボタンを押させてみた個体を転送してみた。
レベルは1000ぐらい。
……死なない。
24時間経過を見てみたが、ずっと宇宙を泳ぐように移動していた。
レベル1000のモンスターを放置すると危険かも知れないので、消滅させておいた。
ゴブリン以外の種類のモンスターも色々と試して見たのだが、基本的にはレベルが高いモンスター程、宇宙空間でも耐えられるように思えた。
同じレベルでも種類によって耐えられる時間に差があったり、宇宙空間でもある程度自由に戦闘出来るかも、個体差が大きい様だ。
あんまり強すぎる個体ばかりだと、ゴートンでは戦えないだろうから、レベル200から300ぐらいのモンスターで様子見したいところだ。
そうやってモンスターを選別していき、宇宙空間でも戦えるモンスターを良い感じのレベルになるように調整――
いきなり月面基地上空に出現させても良いのだが、流石に通常のMEも出撃してしまうだろう。
そうなると、結構な被害が出てしまう可能性がある。
ということで、月面基地側にゴートンの実戦データが取りたくないか? と確認してみた。
『おお、それは是非欲しいだべ!』
との事だったので、月面基地側に協力してもらう事にした。
ゴートンのパイロットには事情は説明せず、緊張感を持って戦闘に挑んでもらう流れになった。
次回からは訓練用のカボで構わないだろう。ロボット同士の戦いの方が好きだし。ただそれはそれとして、緊張感のある戦いはそれはそれでみたいのだ。
結果は上々。
パイロットは最後まで緊張感を持って戦い抜いてくれたし、ゴートンの雄姿も素晴らしかった。
一部、レベルに見合わない威力の攻撃をするモンスターがいて一瞬ビビったが、そのモンスターも無事に倒してくれたようだ。
ちなみにだが、ゴートンのパイロット自身は知らないらしが、彼はゴートンの起動実験中の事故で一度他界している。
月面基地の医務室には虹色の薬を生成出来る魔道具を設置していてるので、それで復活したのだ。
なお、月面基地に居る産業看護師はバックサイドの人間だが、緊急時は虹色の薬を使う権限を渡してある。
やっぱ宇宙空間の戦闘ではビームが映えるね。
この間次元収納に戻したポップコーンでも食べながらもう一回観戦しようっと――
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