第759話 フォルカにMEの操縦を指導してもらう事、

 フォルカにMEの操縦を指導してもらう事、およそ1ケ月――というのは時間制御付き事件収納内の話である。


 時折外に出入るが、外での時間は1日もなっていない。

 2人だと不貞を疑われるので、メイド数名と執事1名も一緒である。


 さて、ティクロンのエネルギーだが……残念な事に時間魔法では回復しなかった。

 と言う事で、俺は鹵獲したティクロンを乗り継ぎして遊んでいたのだが……それも心許なくなって来た。


 はやり戦艦をゲッチュしなければならないか――

 と、その前に思いついた事がある。


 ティクロンを改造出来ないか? という事だ。

 とは言え、フォルカはパイロットでありメカニックではない。

 簡単な整備は出来るが、それ以上の事は分からないと言われた。


 そりゃそうだ。


 一旦ティクロンをいじくり回す時間である。

 燃料切れのティクロンをばらして構造を把握する事にした。

 全く未知な部分やら、コンピュータ制御の部分は流石にお手上げだが、大まかな構造は何となく理解出来た。


 と言う事で、ティクロンを魔力で動かせるようにすることは出来た。

 元々無限にあるようなエネルギー源を別のエネルギーで賄うという、よう分からなん事をしているけども。


 バラしたティクロンは時間魔法で修復しているので、壊れたMEはない。

 時間魔法ちゃん、しゅき。


 そんなこんなで次元収納内で過ごす事2か月。

 外の時間では凡そ1日と少し。

 

 俺は大変満足したので、一旦ティクロンで遊ぶのはこれで終わりとする、

 今度はメカニックを誘か――連れて来て話を聞きたいかな。


 フォルカだが、この2か月間ぐらいずっと付き合って貰っていたので、大分仲良くなれた気がする。


「アーバン殿! 是非、私をアーバン様の下で働かせて欲しいであります! もう元の次元に帰るつもりはないであります!」


 ――と言っている。

 ……それは思い切り過ぎでは?


「自分、アーバン殿のお話にあった、教導隊とやらに志願したいであります! アーバン殿の成長ぶりを見ていて気付いたのであります! 自分、ひょっとしたら人に教える才能があるのではないかと! 今のアーバン殿は間違いなく、元の宇宙で考えてみてもエースパイロット級の腕前があるであります! まさかたったのこれっぽちの期間でここまでのパイロットを育成出来てしまう自分の才能が恐ろしい程であります! 」


 確かに教導隊の話はした気がする。

 そして、教導隊は人手不足でもある。


「自分、これでも正規の訓練を受けているであります。他の人では教えられない事で、自分が教えれる事もあると思うであります!」


 ふむ……

 一応教導隊には元騎士のモーリスがいるが、彼は別に人型の搭乗兵器に乗っての戦闘訓練をきちんと受けた訳ではない……

 

「ですが、この街で扱っているのは基本的にゴーレムという魔道具ですよ? フォルカさんはゴーレムの扱い方は訓練していませんよね?」


 そもそも魔力ゼロだし。


「それはそうでありますけど……訓練の相手ならこのティクロンでも出来ますし、出来る事……ないでありますか?」


 フォルカが泣きそうな顔で尋ねてくる。ちょっと可愛い。


「ティクロンはゴーレムと違ってメンテナンスが――」


 いや? 出来るか?

 別に大破したら俺が直接時間魔法を使えば良いし、それ以外の小さな欠損なら、メンテ用のカボのゴーレム魔法で十分修理できる……


 とは言え、教官だけが違う系統の兵器を使うのもどうだろうか?


「えっと……搭乗型ゴーレムを動かす練習、してみますか?」


「出来るでありますか?!」


 フォルカがパァっと笑顔になる。


「まぁ、暫くは監視が付くとおもいますけど、それでも宜しければ」


「もちろんであります!」


 いきなり攻撃してくるような軍に所属していた人物だしね。

 

 「フォルカさんは魔力がないので……特別なパイロットスーツを装着する必要がありますが宜しいですか?」


 普通の服を着ていても、背中に付けるだけで魔力を得られる魔道具の存在は、まだ秘密にしておこう。

 ピチピチパイロットスーツがどうしてもいやな様なら、その時に紹介しよっと。


 そうだ……今後フォルカみたいに魔力を持たない者が現れるかもしれないし、搭乗型ゴーレムその物にも、魔力を生み出して溜めれるようにしておきたいよなぁ……

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る