第688話 いよいよネバンの家庭内授業が本格的に
いよいよネバンの家庭内授業が本格的にスタートする事となった。
俺の幼少期を思い返すと、あの過保護な両親でさえ、勉強や習い事の最中は干渉してこなかった記憶がある。
だからこそ、オリビエ先生にセクハラなんて事をしていたのだ……いや、あの頃の両親にあの頃の俺なら、例え見られながらでも平気でセクハラ三昧だったかも知れんけど――
ネバンがそんな事をする子に育ったとは思えないが、念のために初回の授業には俺とコーネリアも立ち会う事にした。
初日から保護者参観日である。
今後立ち会うのは基本的にメイドであり、何か問題があればメイドがネフィス家に報告をするという形になっている。
初回の授業は一般教養の授業であり、家庭教師は事前に決まっていた通りハイベルトが担当してくれる。
「こんにはネバン君。今日からキミの家庭教師になるハイベルトです。よろしくお願いしますね」
「はい、ハイベルト先生。よろしくおねがいします」
てな感じで始まった初回の授業は――なんと言うか、凄い普通だった。
マニュアル通りというか、遊び心的な物は一切感じなかったというのが印象だ。
もちろん、それが悪いと言っているのではない。
ただ少しだけハイベルトらしくないと思っただけだ。
授業は初回という事もあり短めの40分で終了した。
教えたのはなぜ家庭教師が必要なのかとか、今後どんな事を教えて行くのかとか、そんな話だった。
「はい、それじゃあ今日の授業はここまでです。次回から少し授業は長くなりますが、頑張って付いて来て下さいね」
「はい、ハイベルト先生」
……うん、本当に普通に終わったな。
「では、次に――」
おっと、どうやら続きがあったらしい――
「先生と一緒に遊ぼうか!」
ハイベルトは何処からともなくミニゴーレムを取り出すと、顔の前に持って来て、ニカっと笑って見せた。
「あそび、ですか?」
「そう、ご褒美があった方が勉強が捗ると言うのが僕の持論でね。勉強を頑張ったらその分遊べる、だから勉強も頑張れる。どうかな? ネバンは先生とミニゴーレムで遊びたくない?」
「あそびたいです!」
俺も遊びたいです。
いや、俺は別に勉強を頑張ったわけではないので、今回は黙って見学をしておくけれどね。
これもハイベルトの教育の一環っぽいし――
そう思ったのだが――
「いけ! 僕のHMG! 機動力でかく乱だ!」
「まっぱぱんちー!」
……普通に楽しんでるな。
というかハイベルト、子供相手に本気でやってないか?
ついでに言うとネバンよ。まっ裸パンチはちょっと……多分マッハパンチって言いたかったんだろうけど……
俺は混ざりたい欲を押さえつつ、取り敢えず撮影係に回った。
子供の成長記録を残すのも親の務めだろう。
そう思っていたのだが……後で見返した映像に映っていたのは、8割方ミニゴーレムだった。
「今後、ネバン様の成長記録を撮影するのは我々にお任せください……」
一緒に映像をチェックしていた赤毛のメイドが呆れた顔でそんな事を言われてしまった。
あれー? おかしいなー……ちゃんとネバンを撮っているつもりだったんだけどなぁ……
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます