第653話 はい、久しぶりに現場のアーバンです。
はい、久しぶりに現場のアーバンです。
俺は今、ムーゼン部隊とオーヘイムのゴーレム部隊が接敵すると踏んでいる場所の上空で、パワードスーツを装着して透明化して待機している。
ついでに俺の近くにはゴーレムジャーの4人も透明化して待機している。
目的は戦場の観戦、および撮影。
アーキセル側はムーゼン100機の後方に、ネフィス家からレンタルしているHMG部隊とパワードスーツゴーレム部隊を待機させている様だ。
ムーゼンにとっては初の大規模戦闘となるが――はてさて、結果はどうなるかな?
ちなみに、今回の戦闘の記録を録画する場合は、そのコピーを王家に売ってくれと第5王子から頼まれている。
目的は知らんが、どうぞどうぞ。
さて、上空で待機する事およそ2時間――2時間……予想よりずっと待ってしまった……待ち時間が暇すぎてエファン達と水平思考クイズを何問も行ってしまった。
先に現場に到着したのは、オーヘイム側の巨大ゴーレム達である。
のっしのっしと行軍している。
やっぱ見た目がしょぼいな。
きっとパイロットの士気もダダ下がりの事だろう。
ほぼ同時に反対側から見えて来たのはムーゼン部隊。
こちらは100機が足並み揃えて行軍しており、パイロットの練度はオーヘイム側とは比べ物にならない事が伺える。
『――わかった! 答えは、転移の魔法を使った、ですね!』
エファンが元気な声で何やら叫んでいる。
あ~、水平思クイズが続いているのか、これ――
「エファン。戦闘が始まりそうだから、答え合わせは帰ってからやろうな」
『はい………気になります……』
ちなみに答えにファンタジー要素はないぞ、エファン。
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【ゲーツ=マクスウェル】
ふごぉ! こ、腰が!
こ、これで乗り心地が改善されたって本当だろうか?
……というか、なんで僕みたいなオジサンが、ムーゼン部隊の指揮を任されないといけないのだろうか?
キヴァはおじさん使いが荒過ぎでは?
フル君もライジング君もHMG部隊だって言うし……おじさんもそっちが良かったなぁ。
『マクスウェル隊長。目標を目視で確認! 報告にあった通り、かなりの大きさの様です!』
『そうみたいだねぇ~……横に広がっているね。1体1体の強さに自信があるのかな? まぁ、あの大きさだし、気も大きくなっているのかもねぇ』
『それにしても、オーヘイムはいつの間にあれだけの戦力を整えたのでしょうか……正直、アーキセルですら、アーバン殿が生み出した魔道具がなければ、ムーゼンの量産は10年は遅れると聞いた事がありますが――』
『さ~……存外、誰かからプレゼントでもされたんじゃないかな?』
『まさか。今更落ち目も落ち目のオーヘイムに助力する国など、存在するとは思えません』
『どこかの国が支援している、とは言っていないけどね……でも、落ち目の国の方が、力を貸すメリットはあるんじゃないかな? まぁ、全部おじさんの憶測だよ。気にしないで――』
『は、はぁ……それで、如何いたしますか?』
『そうだな……部隊を半々に分けようか。半分の指揮は君にまかせるよ。僕は右翼から畳みかけるから、君の部隊は左翼を頼むよ』
『は? ちゅ、中央の敵は無視するのですか?』
『敵が左右に別れたら君ならどう対応する?』
『そもそも横並びで攻めてくる理由が良く分かりませんが……そうですね、自分達も左右に部隊を分けるか、或いは片方に集中して取り囲むか……この場合、後ろから攻撃される可能性が高いので、前者でしょうか――』
『という事で中央は無視するんじゃなくて、相手の動き次第って感じでよろしく~』
『ず、随分と適当な指示ですね』
『不服なら隊長を代わってくれるかい? 正直おじさんには荷が重いんだよねぇ』
『いえ! 隊長の立案した作戦に異議など御座いません! 左翼はわたくしめにお任せください!』
『……若いのに、出世欲とかないのかい? まぁ良いや。敵の形状を見る限り、両腕が魔法銃になっているからそれが主兵装って感じかな。腕の動きをよく見て、射線に気を付ける様に。あと、対格差があるからね。真面にやり合っても勝ち目は無さそうだから、ムーゼン数体で1体を狙うようにね。足元や膝裏への攻撃が有効だと思うから、そこを狙って。無理に接近せずに、ビームガトリングガンをメインに使う事。ただ、決してムーゼンの足を止めてはいけないよ?』
『心得ています。では隊長、健闘を祈ります』
『……それ、隊長である僕の台詞では? まぁいいや。そっちも頑張ってね』
50体のムーゼンが僕の部隊から離れ、敵のゴーレム部隊の左側を目指し始めた。
さて、おじさんも頑張りますかね。
ああ、腰が痛い……
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