第551話 ヘブロムの予想した【夜明けの毒蛙】の潜伏予想地点に、

 ヘブロムの予想した【夜明けの毒蛙】の潜伏予想地点に、調査部隊を派遣するように、第2王子が命令を下してから3時間。

 

 ヘブロム対第2王子のゴーレム・ウォーズの観戦にも飽きて来ていた頃に、知らせが届いた。


「殿下! 【夜明けの毒蛙】と思わしき連中を発見したとの報告が入りました! 西のポイントです! 奴等は潜伏がバレると同時に搭乗型ゴーレムを取りだし応戦。パワードスーツゴーレム部隊が交戦中との事!」


「直ぐに撤退させろ。場所が特定出来ればそれで良い。それと、搭乗型ゴーレム乗り達は待機させているな?」


「はっ――!」


「よし、キャリッジゴーレム1体を防衛に残し残りは全員出撃だ。今回は俺も出る」


「で、殿下自らですか?」


「相手が同じ性能のゴーレムであり、数が勝ると言うならば、コマンダーの能力が必要だろう。ヘブロム、勝負はここまでだ」


「ふふん。俺様の5勝0敗だな。挑戦したくなったならいつでも声を掛けるが良い。お前は見込みがあるぞ」


「ふん。直ぐに追いついてやるさ。お前にも、アーバンにもな。では失礼する」


 第2王子は立ち上がり、足早に部屋を出て行った。


 部屋に残った面子の中に、先ほど噛みついて来たおっさんがおり、そのおっさんが第2王子が退出したのを確認すると、声をかけてきた。


「……アーバン殿、貴公と第2王子殿下は親しい仲にあると存じます。それでもやはり、お力添えは頂けませぬか?」


「確かにゴーレム・ウォーズ友達ではありますがね。本人が必要としないのであれば止めておきましょう。第2王子殿下とて、自分の失点を取り戻すチャンスは必要でしょうし」


「……それが、命がけになっても?」


「この世界で、命をかけていない人などは少ないと思いますよ? それに、殿下はゴーレムの性能と数の話しかしておられませんでしたが、乗り手の練度が違います。問題はないと思いますよ」


「……そうですな。では、私も仕事がありますので、これで失礼致します」


 おっさんはペコリと頭を下げると、そそくさと退出していった。


「ヘブロム様、彼は本当に第2王子を失脚させようとしていると思っています?」


「うん? 知らん! 知らんし、どうでも良い。あの男が心から第2王子を心配しての発言であったとして、それが足を引っ張れば同じことだ」


「そんなもんですかね」


「お前、貴族らしからんな」


「良く言われます」


「さて、手は貸さんにしろ、俺様達はここで待つだけか?」


「暇ですし、透明化したドローンで成り行きを見守りましょうか」


「ライブ映像という奴だな。良いな。よしヌゼ、観戦しながら我らはゴーレム・ウォーズでもするとしよう。あ、むろん通常サイズの方だぞ。酒とつまみは持ってきておる」


「お付き合いしましょう」


 ……自由だね、キミ等。


 さて、俺は第2王子達が接敵するまで、魔道具のセキュリティでも見直しますか。

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