第363話 シマエナガボディを貰いたいカボたちはそれはもう頑張ったようだ。
シマエナガボディを貰いたいカボたちはそれはもう頑張ったようだ。
エカリテの森の隅々まで、どころか森にとどまらず、というかエカリテにとどまらず、オーヘイム帝国にまでそのトンボの翅を伸ばしたようだ。
なんでオーヘイム?と思ったが、どうやら今回のエカリテの森のモンスターの大移動にオーヘイムが関わっているらしい。
俺はすっかり忘れていたが、巨大ゴブリンが出現しだした当初、ゴブリンはオーヘイム方面で発見される事が多かったことから、巨大ゴブリンにはオーヘイムが関わっているのでは?という憶測があった。
カドゥレーンのお偉いさん方曰く、それで間違いはないそうだ。
カドゥレーンは最初、全ての罪をオーヘイムに擦り付ける算段を立てていたらしい。が、ジャガーノートの巨大化に成功し、色々増長したキー君がほぼ独断で、カドゥレーンからモンスターを直接放つようになったのだとか。
まぁ第5王子が言うには、その頃には黒幕がカドゥレーンである事は確定していたので、判断的には間違ってはいなかったのだろう。
アーキセルの王族としては、当然オーヘイムにも責任を取らせる必要があると考えるわけで、今はその事に付いてオーヘイムを責めている最中なんだとか。
その最中に、今回のエカリテの森で発生しているモンスターの大移動の原因がオーヘイムにあると分かったから、アーキセルとしてはちょっと頭が痛いらしい。
そうでなくともオーヘイムは元々隣国全てに嫌われていて、アーキセルだけが美味しいとこどりになるのは周辺諸国が良い顔をしないだろうってところに、わざわざエカリテにもその権利をプレゼントする形になったのだから、アーキセル的には勿体ないって事なのだろう。
モンスターの大移動だが、どうやらカドゥレーンの敗戦のどさくさで、ジャガーノートを巨大化する魔道具を盗む事に成功したのと、ゴブリンを巨大化する魔道具を自作できるようになったオーヘイムが色々実験していたらしい。
いや、そんなもん他国でするなよ、というのが俺の率直な感想だ。
実験の内容だが、例えば巨大化の為の魔道具複数個を1匹のゴブリンに取り付けたらどうなるのか、とか、ジャガーノート用の魔道具をゴブリンに付けたらどうなるのかとか、成長限界に達したゴブリンから魔道具を取り外した場合はどうなるのか、とか。
バカバカしい。そんなの実験なんかしなくても魔法陣を読み解けばすぐに分かるだろうに。
答えはどれも意味がない、だ。
もしあれらの魔道具利用して、より強力なモンスターを生み出したいのならば魔法陣を描き変えるぐらいしかないだろう。
魔法陣を描き変えて成長限界を伸ばす事は出来るし、他のモンスター用に描き変えたりも簡単だ。
あとは特定のモンスターをコントロールする魔道具を応用すれば、強化と同時に支配も出来るような魔道具も作れる。
興味がないから作らないけど。
第5王子の話しでは、1年も経たずにオーヘイム帝国は帝国の文字を失う事になるそうだ。
そもそも未だ帝国と名乗っているのも昔の名残みたいな物なんだとか。
問題はオーヘイムが実験で生み出した巨大ジャガーノート1体と、巨大ゴブリン凡そ50匹がエカリテの森に放置されている事だ。
オーヘイムはジャガーノートの巨大化の為の魔道具は1つくすねたが、ジャガーノートをコントロールする為の魔道具は盗めなかったらしく、ただ制御出来ない巨大モンスターを生み出す結果になったらしい。
…本当に馬鹿なんじゃないだろうか?
一応、巨大化したジャガーノートにも匂い袋は通じるらしく、ある程度の行動範囲は制限できるので、エカリテの森の深部まで移動させてそこに廃棄して来たんだとか。ゴブリンたちも一緒に。
エカリテが自国の力のみで巨大ジャガーノートを討伐するのは不可能だろうと言うのがアーキセルの判断で、アーキセルとしては搭乗型ゴーレム、ヌーボルト、ハイベルト、ミゼットのHMGやガステアのトワイライトの派遣の準備がある事をオーヘイムに伝えているが、やはりエカリテは他国の兵器が自国の領土に入り込む事を嫌って検討中と回答を先延ばしにしているんだとさ。
そんな事言ってる場合かな?
エカリテとしては、まずは情報の真偽を確かたいと今は森の深部まで辿り着けるような精鋭部隊を選抜して、調査を始めるとか言っているらしい。悠長だなぁ。
[アーバン様、私タチノ持チ帰ッタ情報ハ、非常ニ有用ナ物ダッタト判断シマス]
[コレハ通常ノシマエナガ型デハ無ク、フワフワモコモコノ特別仕様ノシマエナガボディヲ与エルニ相応シイ功績ダッタノデハナイデショウカ?]
[ふわふわ][もこもこ][ふさふさ][もふもふ]
カボたちは帰って来てからずっとこんな感じだ。
ただ、それだと結局全機分オリビエ先生が作る事になってしまうので、特別にした意味が無い。
「カラーバリエーションぐらいは選ばせてあげるよ」
[[[ブゥーブゥー!]]]
こ奴ら、可愛いに憑りつかれておる。
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