第344話 みんな良いじゃないか!
みんな良いじゃないか!
何だろう、平民と貴族の差なのかは分からないが、平民組は戦う時に格好良さを求めない人が多い気がする。
今日はゴーレムのパイロットを決めるための実技試験の、平民組の再試験の日なのだが、これが楽しい!
先ず、ずんぐりむっくりの丸ボディのゴーレムを選んだ男性だが、ドシドシ走り始めたと思ったら転んだ。
どうみてもすっ転んだようにしか見えなかったのだが、どうもそれは意図してコケた様で、そのままの勢いで防御態勢を取ると、ゴロゴロと転がりながらHMGに突っ込んでいった。
一応体当たりは想定した機体だが、体当たりの方法が実に思いっ切っていて良い!
その後も防御特化の機体でとにかく攻めまくっていた。
武装も碌にない機体でよくやる。
次に千手観音型ゴーレムを選んだ女性。
こちら、全ての手を使って攻撃している。
と言っても別々に動かせているわけでは無い。
左手と右手、それぞれ6本ずつが同じ動きをしているのだが、それも簡単な動きしか出来ない様でまるで子供が喧嘩する際に腕をぶるんぶるんと回転させるように振り回している。
しかもその状態で手からビームを放つもんだからもうすっちゃかめっちゃか!
カボのHMGも避けきれていないが自分にまで被弾している。
観戦している俺の方までビームが突っ込んで来たが、どうせ模擬戦用の威力皆無なビームだからそれは別に良いのだ。
蜘蛛型ゴーレムを選んだ男性はバインバイン跳ねる。絶対必要以上に跳ね回っている。この蜘蛛型、特殊兵装として糸が出せる。この糸はポイント計算されないが、粘着性があり敵の足元などに命中させる事が出来れば一時的に相手の動きを封じられるか、或いは阻害出来る。
掃除が大変そうなので、この糸は時間経過で消滅するようになっている。
その糸を、バインバインと跳ね回りながら、それはもうまき散らしまくるのだ。
ポイントなんて二の次、とにかく攪乱と足止め!たまらん!それだよ君!
完全にHMGの脚が止まったところで、相手に腹を見せないといけない上に、発射迄20秒掛かる主砲を発射。
合格するのにカボに勝つ必要は無いと言ったが、まさかの勝利である。
なおポイントは195ー200で劇的な逆転劇だった。
豊作でござる!
いいよ~、君ら実に良い!
とりあえずこの3人は合格で、貴族組からはモーリスとモーリスの奥さん、あとノークエルトかな。
まだ6人だな。残りはどうしようか。
バランスをとって貴族から1人、平民から1人?
う~ん、そんな理由でチョイスするのもなぁ……それぐらいだったむしろ顔採用したいぐらいだし。
定数が8ってだけで無理に8人決める必要もないか?
いや、そもそも8人でも少なすぎるぐらいなんだよなぁ。
いっそ起爆剤になるかも知れないから1度面接で落とした人から選ぼうかなぁ…
例えばあの平民と同列に扱われるのを嫌がっていたお嬢様とか、ヒールとして人気が出るかも知れない。顔は良かったのも人気が出る要因になるだろうし…
というかあの性格で、なんであんな求人に食いついたんだ?もしかして本当にゴーレムに興味があったのかな?
なんかそう考えたらあの面接で落としてしまったのは勿体なかったかも知れないという気がしてきた。
合格者が定数に達しなかったからという理由で再募集を掛けるやつをやったら、また来てくれるだろうか?
そういうの前世ではよくあった気がする。
…来ないだろうなぁ、あの女性気位が高そうだったし。
とりあえず俺が面接で落としてしまった人にだけ実技試験の機会がある事を通達だけして貰おう。来るか来ないかはその人次第って事で。
あ、でも移住希望者のおっさん、アイツは要らないや。
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