第318話 皆さん朝も早くから仕事を始めるそうで、ご苦労様です。

 皆さん朝も早くから仕事を始めるそうで、ご苦労様です。


 「それではアーバン様、我々はダンジョンの探索に出発致します」


 「ああ、気を付けて」


 イブたちはダンジョンに潜り。


 「私たちは周辺の調査に向かいます」


 ヌーボルトたちはHMGに乗り込んでどこかに出発してしまった。


 ……アーバンさんはさっそくボッチになってしまって…ないです。可愛いメイドさんたちに囲まれています。


 「アーバン様、我々は何をすれば宜しいでしょうか」


 「う~ん、今のところこれと言ってして欲しい事は無いかな。暫くはこのニーナレーアを仮拠点として行動すれば良いし。とりあえずはいつも通りの仕事、掃除や食事の支度をお願い出来る?」


 「「「はい」」」


 でもやっぱり活動を共にする事は無いので1人です。


 さて、この辺の土地は好きにして良いと言われているし、ならば好きにしようと思う。


 イブたちは毎日ダンジョンに潜る事になるのだろうから、居住スペースは出来るだけダンジョンに近い方が良いよな?

 

 待てよ?そう言えば前世で日本の城がロボットに変形するシリーズもあったな。

 西洋風の城をロボットに変形させちゃおうかな……

 移動出来れば後で拠点を移動させたくなった時に便利だし。

 でもこの周辺はロボットが似合うSFチックなデザインの建築物を並べたいから城はちょっと似合わないか。

 

 そういえば水はどうしようかな。


 ぶっちゃけ排泄物は魔力に変換出来るし、魔法で生み出した水は時間経過で消滅するので汚水の為の下水管の必要性はあまり感じていない。

 後は洗剤等を魔力に変換できるようになれば問題無いと思う。

 なので汚水の方の下水管は置いておいて、後は雨水の為の下水管だが、こちらは側溝などから雨水用の次元収納に流れるようにすれば良いのではとか考えている。

 で、その雨水を浄水出来る魔道具を作って完成……なのだが、そもそも第5王子の話しではこの地域、ずっと曇っているのに雨は滅多に降らないとか。なんやねん。それじゃ飲み水を確保出来んやないかい。


 魔法で生み出した水が飲み水になれば一番手っ取り早いのだが――

 そこでふと思ったのだが、魔法陣で生成したアイテムやモンスターは消滅しないのに、何故水や土は消滅するのかという事。


 ちなみにアイテムやモンスターを生成する際に、ダンジョンで一度それを生成する魔法陣を確認する必要がある理由だが、例えるなら物質にコードが存在していると思って欲しい。

 大体1億を越える桁のコードだ。とても1つずつ数字をズラして試すような事は出来ない。

 これが1つでもズレていると大体は何も生成出来ない。みたいな感覚である。


 でもそれと生成したアイテムを固定させるのは別の話しである。

 例えば同じ液体である虹色の薬や傷薬(緑)なんかも、生成したあと時間経過で消えたりはしない。

 水を固定化出来なければいっそ回復薬(緑)を水の代わりにしてやろうか。

 …色々問題がありそうだな。



 出来ました。

 何か凄く簡単に出来た。

 今まで消滅しないようにしようという発想が無かっただけで、生成系の魔法陣を利用したら簡単に出来ました。


 問題はこの水がそのままだと飲み水に適さないんじゃないかという事。

 風呂に使っている現在、健康被害の報告は出ていないから、それは問題無いはずだし、昔から魔法で生み出された水を飲むこと自体は問題は無いとされていたらしい、飲んだ水は1時間程度で消えてしまうのが問題なのだと聞いた事がある。

 ただ魔法陣を描いた身としては、これ、超純水とか、純水に当たる水だと思うんだけど…まぁ、超純水をキープできるような環境じゃないから、蛇口から直に飲まなきゃ超純水では無くなるだろうし、超純水を飲むのは危険というのは諸説あるらしいが……俺はその辺全く詳しくはしらない。

 

 とりあえず勇気を出して一口飲んでみる。


 …まるで美味しくない。なんだろ、さらさらしているのに飲み込みずらい。

 美味しい飲み水のコードが欲しいです。


 良し、第5王子出番です。

 水を生成する魔道具を上げるから色々実験して美味しくて安全に飲めるようにしおくれ。

 確か炭を入れたりすると良いって聞いた事あるからそれも試してね。

 

 …もう人体実験する事に対して抵抗が少なくなっているな、俺。良くない傾向だとは思うが、この世界に対応しているとも言えなくもない気がする。

 いっそ、エファンの父親にでも大量の純水を飲ませて反応を調べて欲しいぐらいに考えている。

 大丈夫、虹色の薬が万事解決してくれるさ。


 …エファンの父親の事なんぞ思い出すんじゃなかった、ちょっとムカムカしてしまった。


 どちらにしろ実験の結果なんて物は直ぐには出ないだろう。

 しばらくは次元収納内にある水ですごす事になりそうだ。


 …出来れば急ぎたいな。自衛力のあるゴーレムをカボに操作させて水を生成する魔道具と手紙を第5王子の所まで持って行かせるか。

 この辺のモンスター、王都周辺に出現するモンスターと比べると確かに強いが、正直カボでも十分対処は可能だと感じたし。


 エファンの父親の事を思い出してしまって、ちょっと気分が悪くなってしまったので、気分転換の意味も込めてカボ用に新しいロボット、もといゴーレムを作る事にした。


 サイズは1メートル半ぐらいで人型だが横腹から2本、余計に腕が生えている。それぞれにビームサーベルを持たせているが、完璧に使いこなすのはカボじゃ難しいかも。

 ついでに頭部には触覚っぽい物が2本、デザインであってアンテナの役割は果たしていない。最後に背中に昨日手に入れた極彩色の羽を四枚くっ付けてみた。

 羽はほとんど加工はしていないし、ゴーレム魔法で形も変えていない、そのまんまくっ付けてみた。

 名前は特に付けていないが、仮称はカボ用四腕ゴーレム。


 で、ちょっと驚いた事にこの羽、魔力を生み出している。

 量はそれほど多く無いのだが、1枚で通常の出力強化の分ぐらいならば補えるだろう。

 毟り取ってからどれくらいの期間魔力を生み出せるかは分からないが、万が一半永久的だとするならば、使い方によっては魔石より優秀な気がする。

 あのリュウグウノツカイが乱獲されて絶滅してしまわないかちょっと心配だ。

 ダンジョンでも出現するならリュウグウノツカイを生成する魔道具を作りたいところ。


 この羽も一緒に調べて貰おう。

 頑張れ第5王子!

 過労にはエナドリみたいな味の虹色の薬が良いよ!効果は知らんけど!


 「という事でよろしくね、カボ」


 [あい~]


 「え…?なに?その返事」


 [個性ヲ出シテミマシタ]


 「そ、そう。かわいい、よ?それじゃ気を付けてね」


 [あい~]


 …そのうち語尾が~デゲスとかの個体も現れるのか?ちょっとやだな。いや、ありか?

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