第315話 劇場版第3王子は好評を博し、
劇場版第3王子は好評を博し、第3王子グッズは飛ぶように売れ、次期国王の地位は盤石ってな具合らしい。
こちらとしてもミニヨルレア・フェーレの増産やらが必要になるぐらいには、ヨルレア・フェーレの人気が加速して嬉しい限りだ。
それはそれとして、今、王都の貴族の間で一番のブームが、主題歌のヨルレア・フェーレを歌った歌い手探しだったりする。
ノーザンに名前を公表しても良いかと尋ねたところ、「……面倒になりそうならお断りです」との事だったので、正式リリース版に加えられたクレジットのアーティスト名の欄には、謎の歌い手Xと表記しておいたのだが、どうやらそれが余計に貴族たちの好奇心を煽ってしまったようだ。
それはもう懸賞金でも掛けられているのか?ってぐらい探されている。
ノーザン君、無事に逃げおおせるんだぞ。
なんて事もありつつ、上映は無事上手く行ったので、俺はまたゴーレムたちに囲まれる普段の暮らしに戻ったのだが、少しして第5王子がカドゥレーンのダンジョンの情報を持ってきた。
なんでもカドゥレーンには現在、発見済みのダンジョンは2つらしい。
1つはカドゥレーンの冒険者たちが普段探索をしているらしいので、コアを引っこ抜く訳にはいかないようだ。
そして、もう1つの方だが、こちらキーなんたらさん……キーさんぐらいしか潜る人間はいなかったそうだ。
というか、周囲には強力なモンスターが蔓延っており並みの人間には近づく事さえ難しいとの事。
そんな場所だからして、好き勝手やっても特に誰にも迷惑は掛かりませんよ、と第5王子がにこやかに教えてくれた。
つまりコアを引き抜いたり、その土地をロボまみれにしても怒られないという事のようだ。
三日月島の様に景観を気にする必要も無さそうかな。
事前に俺が褒美をおくれ、って言っておいた事もあってか、そこらの土地を俺の物にする手続きは第5王子がしてくれるらしい。
さて、現地に向かうメンバーだが。
当然イブたちは確定。
オリビエ先生とチラズは…最近魔道具の量産は基本的にオートメーション化されていて、別に2人が居なくとも何とかなるが、流石に何かあった時の対応にチラズは残っておいた方が良いのではないか?という事になった。なお、俺が残るという選択肢もあったが、何かあった時の対応ならチラズの方が適任では?とか周囲に言われた。
アーバンさんだってそれぐらい出来らぁ!
……やっぱ面倒くさいな、チラズがやってくれると言うなら任せよう。
そしてオリビエ先生だが。
「う~ん、何もない荒れた土地に、強力なモンスターがうじゃうじゃいて、そこにダンジョンがあるだけなんですよね?出来れば遠慮したいのですが……あ、そうだ、母が父と私と3人で三日月島に旅行に行ってみたいと言っていました。その機会があれば是非お願いしておいてくれと。ですから、カドゥレーンでは無く三日月島に行く際は声を掛けて頂けると嬉しいです」
「ファンブロさんはパン屋を出来るだけ休みたくない様でしたけど?」
「そうですね、ただウチは結局は母に決定権がある家庭なので、母が休むと言ったら休むでしょうね。もしかしたらカボちゃんたちだけにお店を任せちゃったりして……まさかですよね」
…多分やるよ、ネイアは。
「ネモフィスには定期的に三日月島へ物資を届けて貰っているので、それに乗せて貰えば良いですよ。俺の両親に三日月島旅行をプレゼントした時もそうしましたから。スケジュール表を渡して置くので、そちらで都合の良い日時をお選び下さい」
「良いんですか?正直ダメ元だったんですけど、それで、その、お代は如何ほどになるでしょうか?」
「お代?船賃って事ですか?当然無料ですけど」
「宿泊費などは……」
「こちらで負担しますよ」
「いえ、流石にそういうわけには…その、数年前までの私ならあり得ない事なんですけど、貯金額が凄い事になってて、使わないと勿体ないというか、何かに使わなきゃという強迫観念にもにた何かを感じてしまうというか……最近は母も仕送りを受け取ってくれなくなってしまいましたし」
「そうですか?別に貯金なんて多ければ多い程良いと思いますけど。まぁそういう事なら向こうでお金を落としていってあげてください。ダークエルフたちの貴重な収入源になりますから」
「はい」
という感じでオリビエ先生もパス。
コーネリアは最近、騎士としての通常業務に戻っているので長期で国を離れるのは難しい。
ヌゼもあれでいて実は忙しいらしく(その割に遊んでいる姿しか見かけないが)最近は剣を振る時間が減ってしまったと愚痴っていた。
人妻のニーナやサリーを連れ回すわけにもいかない。
ネモフィスがネフィス家と三日月島を行き来している関係から、ミランダやタナファやヒルダ、セティア、ダークエルフたちも無理。
というかネモフィス自体が使えないから、今回はニーナレーアを借りよう。人数が集まらなかったら魔道車2台とかでも別に構わないかな。
後は……あれ、俺ってば誘える人少なすぎ?
いやいや、皆忙しそうにしているから遠慮しているだけで、ねぇ?
そういえば、暇そうと言えば1人。
第2王子は凄く暇だと思う。というかそれっぽい事をこの間本人が言っていたし。
攫って――違った、誘ってみてるか?旅先でゴーレム・ウォーズの相手をさせるのもありかも……無いな。
噂に合ったような犬猿の仲ではないが、別に仲が良いわけでもない。
好きか嫌いかの2択なら嫌いの方に分類されるし、というかむさいおっさんを誘う気になれない。
後は……そういえば、ヌーボルトやハイベルトって、HMGを使ってカドゥレーンの未開の地の調査をしたい、みたいな事を言っていたな。
件のダンジョンの周辺を活動拠点に出来るようにしたらどうだろうか?
ああ、でも彼らって第5王子の下で働いているんだっけ?
普段どんな仕事をしているのかは知らないが、無理かな。
とりあえず誘うだけ誘ってみるか。
2つ返事でOKとの事。
返事を返して来たの第5王子だったけどね。
本人の意志は?あ、そちらもOKですか、なら良いけどね。
イブたちがダンジョンを探索している間、俺は地上で拠点づくり、ヌーボルトとハイベルトは周辺の調査って事になるかな。
あれ?結局俺ボッチじゃね?
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