第163話 第3王子が撃ち漏らしたゴブリンとオーガはヌゼがさっさと討伐したらしい。
第3王子が撃ち漏らしたゴブリンとオーガはヌゼがさっさと討伐したらしい。
例の巨大なオーガだが、俺がいつも素材としてお世話になっているジャイアントオーガというモンスターだったことが判明した。
つまり魔道具でオーガが巨大化した訳ではなく、元々巨大なモンスターだったわけだ。
別の種類のモンスターが群れる事はそれほど珍しい事でもないらしい。
ジャイアントオーガは巨大化したゴブリンよりも強いらしく、第3王子が苦戦したのもの頷けるとヌゼは証言していた。
まぁ、当の本人はいつも通り瞬殺だったみたいだけど。
さて、俺は今王城に来ている。
しかも今回は自ら願い出て入城許可を取り付けた。
目的はヨルレア・フェーレの改修だ。
別に修理なら鍛冶師とかに頼めば何とかなるだろう、所々凹んでいるだけだし。大事なのは強化の方だ。
俺は気づいてしまったのである。
王族以上の広告塔はいないんじゃね?と。
幸いヨルレア・フェーレはロボット型だ。
ヨルレア・フェーレが大活躍すれば民衆にロボットブーム来るんじゃね?と。
しかも、だ。王家の物と同じ形の物で遊ぶのは不敬、なんて考えがあった場合、近しい形の物を手に入れようとするかも知れない。つまり、色々なロボット型を流行らせるチャンスなんじゃあるまいか?
そのため王族には、是非ヨルレア・フェーレで大活躍して欲しいのである。
まぁ、余程の危機でもない限り、王族がゴーレムで戦う機会なんて無いだろうからそんな考え浮かばなかったんだけど、第3王子が今後も出撃するかもしれないしな。がんばれ第3王子。王子がどんだけおバカでもヨルレア・フェーレで出撃してくれる限り俺は貴方を応援してるぞ!姿すら見た事無いけど。
「やあ、アーバン殿。態々ヨルレア・フェーレを修理しに来てくれたんだって?せっかく貰ったのに弟がボコボコにしちゃって悪いね」
俺の対応に態々王太子自ら当たるのはどうなの?俺、まだ爵位も無い貴族なんですけど?
「とんでもありません。むしろ王家の方に使って頂けるなんて光栄の極みです」
「今回は強化までしてくれるんでしょ?」
「はい、ヨルレア・フェーレは時間の無い中作ったので、まだ強化の余地が残っていると考えてはいたのです。その様な状態の物を王家に献上してしまった事、深くお詫び申し上げます」
「いいよいいよ。むしろあの時は第2王子がゴーレムを手に入れる為に裏で色々やってたらしいじゃない?むしろこちらこそごめんね。第2王子は謹慎させてちゃんと反省させているからね」
第2王子は謹慎させられてたのか。謎の奇病が発症しないことを祈ろう。
「それと、勝手にヨルレア・フェーレを持ち出して損傷させた第3王子にもそれなりのお咎めが必要だよねぇ」
え?第3王子も謹慎されちゃうのか?あまり長期間の謹慎は困るぞ。他の王子はゴーレムに乗ってくれそうにないのに。それじゃヨルレア・フェーレを強化する意味がなくなっちゃうじゃん。
「お咎めと言われますと、謹慎でしょうか?」
「ん~……アーバン殿はどう思う?」
「私で御座いますか?そうですね、結果としてモンスターからの被害を未然に防いだと考えられもしますし、本人に反省の意図が見られる場合は反省文程度で済ませて良いと思いますが」
冗談まじりに返してみた。
反省文、あれは面倒なのだ。良い罰だと思うよ。
「ぷっ、あははは。反省文は良いね。参考にさせて貰うよ」
流石気さくなおっちゃん第1王子。ユーモアが通じて嬉しい。
「また、お話を伺う限り、不敬に当たるかもしれませんが今回の敗因は操縦者の技量不足によるところが大きとかと思われます。練習を重ね実践を多く積めば、第3王子はきっと素晴らしい戦果を挙げてくれると確信しております」
だからもっと出撃させてね!
「そうかい?同じ王家の人間としては余り敗北を重ねられると困るのだけども」
「ならば尚更では御座いませんか?今後出撃しなければ、あの時の敗戦が原因で出陣しないのではと噂されかねないかと愚考しますが?」
「まぁ、そうだね。弟には汚名返上の機会が必要かもね」
「その為に必要なのは、第3王子ご自身の訓練と、ヨルレア・フェーレの強化だと思われます」
「そうだね。まぁ弟の処遇についてはこれから他の者と話し合うとして、ヨルレア・フェーレの方はよろしく頼むよ」
「お任せください」
さぁて、先ずは修理からだな。
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