第101話 文化祭5日目。
文化祭5日目。
文化部の出し物の初日、今日は午前の間は第2部室で接客対応だ。
お前に接客なんか出来るの?見たいな視線を何人かの部員から感じたが、俺を甘く見て貰っちゃ~困る。
出来るわけないじゃん!!
冗談だ。名簿に記名して貰ってゴーレムを貸し出すぐらい俺でも出来る。多分。
そして何より、受付は2人体制だ。もちろんグラウンドの方も2人で受付をしている。ヒルダとフルの二人に任せている。というか立候補してきた。本当に仲良いな、あの2人。
俺と2人で受付をするのは、ヒラヒラスカートゴーレムの女子生徒だ。折角なので彼女の紹介をしよう。
彼女の名はミランダ=ケーシー。侯爵家の令嬢らしいが側室の娘で立場は云々かんぬんと説明をされた。正直詳しくは覚えてない。
午後からは、午前の間に文化祭を見て回った部員と受付を交代して自由行動だ。
今日は部員同士で見て回ろうかという案も出ていたが、折角なので文化部の出し物の初日もカミーユと回る事にした。
「ゴーレムオタクのアーバン先輩に接客は難しいでしょうから、ゴーレムの受け渡しだけして下さい。他は私がやりますから」
この前からチクチク刺してきていたのは貴方でしたか。
というかミランダも接客苦手そうじゃない?大丈夫?
貸出し用のHMGシリーズは全部で10機、全て右手に剣、左手に盾装備だ。魔法銃より受けが良いらしい……ロボットタイプだから魔法銃が良く似合うのに。
人が少ない時は1対1で、万が一1人しかいない時は部員が相手をする。
1対1の場合はリンクを中央で区切って同時に2組まで対応可能だ。
団体客などの場合は最大で5対5、個人客の多い場合は最大10機のバトルロワイアル形式などを考えている。
オープンして1分で、最初のお客さんがやってきた―――って、生徒会長こと第5王子だった。生徒会の役員の腕章を付けた3人を連れ立って来ている。
「い、いらっしゃいまへあ!ようしょこ!」
ミランダが凄い嚙み方をしている……大丈夫だろうか?
それにしても、ようしょこって、ちょっとかわいいな。
「おはようございます。さっそくゴーレムで遊びたいのですが、レンタルをお願いできますか?」
「ひゃい!ほ、ほらアーバン!早くお出しして!!」
もう先輩すら付けて貰えてない。良いけど。
俺は次元収納からHMGシリーズを4体取り出した。
説明をミランダにさせるのは酷そうなので、ゴーレムを渡しつつ俺が行う。
「時間は10分。客入り次第では延長は可能です。お客様は4名様の様ですが、2対2のチーム戦と、バトルロイヤル形式のどちらで遊ばれますか?」
「では2対2のチーム戦で」
「畏まりました。ゴーレムにはクリスタルの魔道具の技術を利用してポイントが計算される仕組みを組み込んでいます。チーム合計で先に50ポイント先取した方の勝利になります。ポイントは掲示板でご確認下さい。またこのゴーレムは市販のゴーレムより操作範囲が広いですが、リンクから出ると自動で魔力供給が遮断されますのでご注意ください。説明は以上ですが、何かご質問はおありですか?」
ポイントシステムや掲示板は元々部活でゴーレム戦をして遊ぶ時ように作った物だ。
「いえ、丁寧な説明感謝します」
「恐れ入ります。ミランダ、ご案内して差し上げて」
「うへあっ!わ、私?!」
何せ俺はゴーレムの受け渡しだけしていれば良いらしいからな。むしろ説明までしたアーバン君は何て出来た先輩なんでしょう。
というか、むしろ彼女の家での立場を考えたら王子と繋がりを持ちたがるはずだが、いきなりすぎて心の準備が出来ていなかったのだろうか?
「うぅ……で、ではリンクにご案内します。こ、こちらへ……」
「うん。よろしくね」
王子が柔和な笑みを浮かべると、ミランダは顔を赤くしながら屋上へ出る扉のノブに手を掛けた。
ミランダ、王子に続いて王子の連れの生徒会役員3人が屋上へと出て行った。
ふと、第4王子が生徒会長だった時のメンバーは殆どが女子だった事を思い出した。男子は俺を生徒会に誘いに来たヤツ(名前は忘れた)ともう1人ぐらいだった。今は全員男子生徒だ。
だからどうしたというわけではないのだが、折角可愛い女子生徒であるミランダ(性格が可愛いかは置いといて)を対応に付けたのだから、少しは息抜きになると良いな。
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