2019/2/7 18:00:43

 毎日、四時すぎにトイレに行くようになった。四時ばばあは、毎日いる。襲ってくることもなく、脅かしてくることもなく、ただトイレの隅にいる。四時ばばあに見守られながら、毎日吐いた。

 今朝もそのはずだった。昨日もパートに行けずに昼過ぎまで寝てしまい、夕方から食べ続けて夜になり明け方になった。甘いものをたくさん食べたので眠くてふらふらだった。四時になるのを待ってトイレの前まで行ったとき、中からこそりと身動きするような気配と、しゃがれた小さな声が聞こえた。


「来た、」


 かすかな、怯えたような声だった。ドアを開ける。トイレは狭く、四時なのに、四時ばばあはいなかった。

 ああ、私のほうが妖怪になってしまった。四時ばばあすら、わたしのことを見捨てて行ってしまった。明日は夫が帰ってくる。わたしは、いったいどうしたらいいのだろう。


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 コメント 1件 2019/2/7 21:05:00 no name

  「四時ばばあ」は、「夕方四時を過ぎると校庭に出現するおばけ」ではなかったでしょうか?

  家のトイレに出る幽霊ではなかった気がします

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