第82話中学校の仕組み

「まあ冗談はおいておくとして週末に軍も進軍を始めるからそれについて行ってくれ。……………ああ、学校のことは心配しなくても良いぞ。戦争中ということで学校自体休みになる。戦争下では家族が軍の中にいるものも多いからな」

てことは僕休み無駄にしてるじゃん。

まあ、ソラとの約束だからしょうがないか。

そう思っているとレクスが続けた。

「週末までは少し時間がある。友達や家族に挨拶はしておけ。何が起こるかわからないからな」

「了解」

「わかりました」


その後少し話した後、僕とマイは家に帰った。


「挨拶すると言ってもクラブメンバー位しかいないんだよな、友達」

「もう少し友好関係を広げたら良いのに」

……………確かにその通りだ。

「そう言うマイはどうなの?」

「私だって小学生、中学生の時の友達もいますよ?」

あれ?そういえば会った頃ってまだ中学校に行っていたはずだよね?今さらだけど。

訊いてみると学校の仕組みが日本とは少し違うらしい。

小学校が6年、中学校が3年なのは一緒なのだが魔法学校への進学を希望している生徒は3年生の後半は自習になるらしい。

そのため学校にも行かなくて良くなるそうだ。

なぜそうなっているのか疑問に思ったが、中学校の教員の中に魔法を教えられる人が少ない、というか魔法を使えても出来る限り教えるなというきまりらしい。

何でも昔、魔法を教えるのに自分の魔法を見せて生徒に覚えさせるというのが主流だったが、中学校の教員にそこまで魔法が上手な人がおらず魔法が衰退しそうになっていたそうだ。

また、友好国からの生徒もいるのだがその生徒達(中学校で魔法を教わっていない生徒達)の方が中学校で魔法を教わっていた者達よりも魔法が上手かったそうだ。

それに歯止めをかけるため全ての中学校に魔法を教えないように呼びかけたらしい。

こうして今の制度に落ち着いたそうだ。

教えたら魔法が衰退しそうになるってどういう原理なんだろう。

効率の違いだろうか。

もしくは違う人に教えられると言われることが違ったりして混乱するやつだろうか。

僕も子供には教えないようにしよう。

教えてとねだられたら拒否できるか微妙ではあるが……………

今から子供のことを考えるのは早いかもしれない。


明日はロヴァイトさん、ミサリーさんに挨拶をすることにしてその日は寝るのだった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る