第78話リーセスの過去3
リーセスはその後操られている中戦闘訓練などを3年受けその合間に帝国の皇帝とも顔合わせをし、その後はタキア王国への潜入をしていた。
そこからは知ってのとおりである。
操られているときの記憶があるからこそ今操られている演技が出来ているわけだが、その間に2人も殺していたのだ。
更に今から始まる戦争ではより多くの死者が出るだろう。
とても辛いことではあるがリーセスはあいつを倒す事でそれが償えると考えるようにしていた。
そして、それが自分の力では無理な事も理解していた。
だからこそ今回の戦争中にカイの様子を見て大丈夫そうなら協力してあいつを倒そうと思っている。
ただし、それには最難関とも言える問題があった。
それはこの戦争であれが目覚める可能性が高い事。
しかし、それは敵ではないという証拠としてそれを倒すのに協力すれば警戒を解いてもらえるとも考えていた。
倒せるかどうかは一か八かだ。
そういう賭けをしないとあいつを倒せない。
倒せたとしても受け入れてもらえるかはまた別の話でもあるので本当に賭けである。
何と言っても彼は王子とカイの婚約者を襲っている。
あの時、カイを見て意識を取り戻した。
その前にもう帰ると言っていたのでそのまま帰り操られているふりを始めた。
そんな都合の良い話を信じてもらえるかにかかっている。
次期王妃に毒をもるという指示も殺しても良いとのことだったが即時性の毒にせず、低確率ではあるが処置を施さなくても治る毒にしていた。
あいつはあれを目覚めさせるのが目的らしく毒について怪しまれる事はなかった。
(どうやろな。この喋り方で伝わればまた違うかもしれへんけど……………色々やらかしとるからな~…………まあ、今はあれをどう倒すかやな)
リーセスは進軍する帝国軍の中であれをどう倒すかという思考にふけるのだった。
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