第9話 食べられる裏側

15歳になった男子は代々受け継がれた試練に挑まなければならない。満月の夜、化け物が巣食う潮満ちの洞窟の一番奥の祠に自分の名が彫られた木札を供えるのだ。これを通過しなければ自分の船を持つことができない。やるしかない。「え? お前、知らねーの?」叔父さんは何でもないことのように言う。「アイツら、裏側は食えるんだぜ?」それを聞いて僕は俄然やる気を出した。食べられる裏側はどんな味がするのだろう。


有馬 礼さんへのお題は

【代々受け継がれた試練】、【食べられる裏側】、【巣食う】です!

予備:【月】

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