チートスキル(秋田弁)で異世界攻略
朽木桜斎
第1話 異世界美女が秋田弁を話したら萌える? 萎える?
「ふう……」
ああ、ため息しか出ない。
畑自体はたかだか5
仕方なかったんだ。
アラフォーになるまでプラプラ生きてきて、いまさら就職しようにも、受け入れ先なんて見つからなかった。
やむなく親父にしごかれながら、
「はあ……」
空がどんどん
いっそ、俺の頭に落ちてくれ。
畑で死ねるなら、農家として
俺はネギの
あれ……?
ドーン!
「マジ、か……」
俺は
あはは、いいんじゃね?
こんなもんさ、俺の人生……
*
「またか」
「は……?」
「
「えー、フレイン。
「
「んー、そう言われればー……」
何を言ってるんだ、この子らは?
俺は畑で雷に打たれ、死んだんじゃないのか?
ここはどこなんだ?
この2人の少女は、何者だ?
そもそもなんで、秋田弁……?
2人の少女はよくわからない内容をひたすらしゃべり続けている、秋田弁で……
「あの」
「あん!?」
「ひっ、すみません!」
「ほら、見たことか。
「
金髪ロングで銀色に光る
もうひとりはクレアと呼ばれていたか。
ふむ、アニメとかでよく見る
さしずめフレインが剣士で、クレアが賢者といったところか。
俺は夢でも見ているのか?
まさかマンガの世界に迷い込んだわけでもあるまい。
さしあたって情報を得なければ……
「あのー、俺は畑で雷に打たれて、死んだはずなんですけど……ここはどこで、あなた方はいったい、どちらさまなのでしょうか? それにさっきから、魔王とか連呼してますけど……」
フレインは
「ふう、
「は、はい……」
彼女はいかにも重そうなその口を、開いたのだった。
「ここはアキタニア。
「はあ……」
「んで、
「フレイン、まだ決まった
話を整理しよう。
まず、死んだと思った俺は、実は異世界アキタニアへ転移していた。
そして、このアキタニアは、魔王ガモチョスに支配されている。
で、聖剣キャラタンポだと?
パターン的に、それを抜いた者が
それで魔王を倒せ、という流れに違いない。
まるでマンガな話だが、けっこう面白そうだ。
たいていなら魔王を倒したあとは、仲間の美女とウハウハになると
この2人はなかなかの美人だし、
親父もおふくろも、きっと喜ぶ。
ふふふ、運がめぐってきたぞ。
農家を継いだのは正解だったのかも!?
「なに、鼻の下のばして
「ああっ、いえ! なんでもありません!」
「ふん、
「ぎくうっ!」
「
「わあっ! やめてください! そんな危ないもの、
「いっそ
「ひゃーっ!」
「
「ああん?
「
「……まあ、
「話のわかる方がいてよかった。で、その聖剣とやらはどこに?」
「
「はあっ!?」
ふかした米をこねて作られる、
「なんと、見事な……」
「
「はあ……」
「
俺はその剣の
すると……
「抜けた……」
「
「
クレアとフレインは
かくして俺は、選ばれてしまったのだ。
そしてここから、俺のさほど長くない旅が始まった――
……それにしても、この
俺でもここまで
せっかく美人なのに、これじゃ半減以下だ……
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