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眠れない星。
それが出ている間、人は眠ることができない。目が冴え、神経が昂り、眠気とは正反対の感覚に支配される。目を閉じて横になっても、意識を手放すどろりとした瞬間を見ることはない。
それはかつてインソムニアと呼ばれた宇宙船だったらしい。それは今や眠れない星となり、北の極で黒く光りながらポラリスと円舞する。
眠れないわたしはそれを見ていた。くるくる、くるくると。眠れる陽が昇るまで。
おやすみなさい。
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