第34部 4202年34月34日
何も思いつかないときには、何をしたら良いだろうか。
と、僕は発言した。
目の前にいる彼女がこちらを見る。今日は休日で、彼女は朝から家にいる。いや、朝はいなかった。散歩に出かけていたようだ。
「nani mo shinai」彼女は答える。
「逆説的な考え方か」
「nani mo shinai to iu koto o, suru」彼女は言った。「sore dake wa, kanarazu dekiru」
「あるいは、何も思いつかないのだが、どうしたら良いか、と誰かに向かって呟くこともできる」
「ima kimi ga yatta mitai ni ?」
「僕は今は色々思いついている」僕は説明する。「ただ、気になったから訊いてみただけだよ」
「tatoeba, donnna koto o omoitsuite iru no ?」
「たとえばね……」そう言ってから、僕は考える。「そう、たとえば、いつもはシャープペンで勉強しているけど、ボールペンで勉強したらどうなるか、とか」
「kesenaku naru」
「そう……。消せなくなると困るから、やろうとしない。しかし、こういうのは、やってみないと本当のところは分からないと思う。頭の中で未来を先取りするというのは、あまりよろしくないことだと、最近になって思うようになったよ」
「keseru to iu no ga, yoroshiku nai」彼女は話題を変える。「nani ka o tsukutte iru toki ni, umaku ikanai to omottara keseru shikumi ni natte iru to, sagyou ga ikkou ni susumanaku naru」
「つまり、何も思いつかないときにも、とにかく何かをやるしかなくて、何かをやったら後戻りできないような仕組みになっていないといけない、ということかな」
「gedani ni aru mono wa, taitei no mono ga, atomodori ga dekiru」
「文書ソフトとか、チャットとか?」
「kuuringuofu to ka」
「何かを買うときは、払い戻せない状況を作ってから買え、ということ?」
「uru toki mo」
「人生って、もともと後戻りできないものなんだ。言い換えたり、取り消したりしても、言ったり取り消したりしたという事実が存在することは変わらない。その事実だけは、いつまでも自分の中に残り続けるんだろうね……」
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