第6話 影の真実と闇の

放課後、白百合女子高校の図書館で、香織たちは再び集まっていた。彼女たちは影の魔導師についての情報を集めるため、図書館の古い文献を調べていた。


「ここに何か手がかりがあるはず…」香織は古い本をめくりながら言った。


「見て、ここに影の魔導師の記述がある!」麗奈が一冊の古書を指差した。


本には、古代の闇の力を操る者についての記述があった。その力は古代の封印によって閉じ込められていたが、影の魔導師はその封印を解こうとしていることが書かれていた。


「彼の目的は、古代の闇の力を復活させることだったんだ…」香織は呟いた。


「そうなれば、この世界は闇に包まれてしまうわね。」麗奈は冷静に分析した。


その時、図書館のドアが開き、一人の少女が入ってきた。彼女は長い金髪と青い目を持ち、落ち着いた雰囲気を漂わせていた。


「アナタタチ、影のマドウシについて調べているノ?」少女はカタコトの日本語で静かに言った。


「あなたは誰?」果耶が警戒しながら尋ねた。


「私、セレナ・ライトニング。光の魔道士デス。影の魔導師の正体、知ってマス。」セレナは真剣な表情で答えた。


香織たちは驚きながらも、セレナの話に耳を傾けた。


「影の魔導師は、昔、私のシショウだった。彼は古代の闇の力を解放し、この世界を支配しようとしている。でも、私は彼を止めるためにここに来た。」


「じゃあ、あなたは私たちの味方なのね?」香織は確認した。


「もちろんデス。アナタタチと協力して、影の魔導師を止めるつもりデス。」セレナは力強く頷いた。


セレナの情報によれば、影の魔導師は次の満月の夜に古代の儀式を行い、闇の力を復活させようとしているという。香織たちはその儀式を阻止するために、計画を立てることにした。


その夜、香織たちは神社の奥深くに集まり、セレナの指導のもと、儀式を阻止するための準備を進めていた。


「この儀式、非常に危険デス。失敗すれば、私たち全員が命を落とす可能性アリマス。でも、成功すれば影の魔導師を倒し、世界を救うことできる。」セレナは真剣な表情で言った。


「大丈夫、私たちならできるよ!」果耶は元気に応じた。


「そうだね。みんなで力を合わせれば、きっと勝てる。」香織も同意した。


満月の夜、香織たちは神社の奥に進み、影の魔導師が儀式を行っている場所にたどり着いた。そこには古代の石碑があり、魔導師が呪文を唱えていた。


「来たか…君たちにこの儀式を邪魔させるわけにはいかない!」影の魔導師は冷たい笑みを浮かべた。


「アナタを止めるために来たんです!」セレナは勇敢に前に出た。


戦いが始まった。影の魔導師は強力な闇の魔法を放ち、香織たちに襲いかかる。しかし、香織たちはそれぞれの力を駆使して反撃した。


「私たちの力を見せてやる!」香織は魔法書を開き、強力な魔法を放った。


麗奈はハイテク装備を駆使し、セレナは影の魔導師の弱点を突いた。里奈と葵も忍術でサポートし、ゆいはファンの力で応援を送り続けた。


「ゆいちゃーん、ファイトー!」大群のオタクたちが声を揃えて叫び、エネルギーがみなぎる。


影の魔導師は次第に追い詰められ、動揺し始めた。「こんな力、馬鹿な…!」


「みんな、力を合わせて!」セレナが光の魔法を放ち、闇の魔法を打ち消す。


しかし、影の魔導師は再び攻撃を仕掛けようとしたその時、大群のオタクたちが突如として奇妙な踊りを始めた。サイリウムを振り回し、熱狂的なコールを繰り出しながら、オタクたちのパフォーマンスは絶頂に達した。


「これが…オタク芸というものか…?」影の魔導師は圧倒され、動きを止めた。


「そうよ、これが私たちの力!」ゆいは満面の笑みを浮かべた。「ファンの力、見せてあげる!」


オタクたちのパフォーマンスが更に激しさを増し、影の魔導師は次第にその勢いに押されていった。


「くっ…これほどのエネルギーとは…」影の魔導師は苦しそうに後退し始めた。


「今だ、香織!」果耶が再び叫んだ。


香織は全力で魔法を放ち、影の魔導師に直撃した。影の魔導師は力を失い、その姿は薄れ消えかけていた。


「やったわね、香織!」果耶が喜びの声を上げた。


しかし、影の魔導師は弱々しい声で笑った。「君たちには感謝しているよ…特に、ゆい。」


「何言ってるの?」ゆいは不安そうに問いかけた。


「君のマネージャーとして、君を支えてきたが、こんな形で再会するとはな…」影の魔導師はフードを取り、正体を明かした。


「マネージャー…?どうして…?」ゆいは驚愕し、動揺を隠せなかった。


「君の力を利用し、闇の力を復活させるために近づいたのさ。でも、君たちの力でそれもお終いだ…」


「あなたを…信じていたのに…」ゆいの目には涙が浮かんだ。


「そんな人、もうマネージャーじゃないわ!」果耶が強い口調で言った。


ゆいは涙を拭い、強い決意を持って言った。「あなたはもう解雇です。私のマネージャーなんて名乗らないで!」


影の魔導師は苦笑しながら消えていった。「そうか…それなら、これでお別れだ…」


「やっと終わったね…」香織は安堵の笑みを浮かべた。


「これで第二の試練もクリアね。」里奈は満足そうに言った。「次の試練に進む準備が整ったわ。」


香織たちは新たな力と共に、次の試練に向けて一層の団結力を感じていた。セレナの加入で、彼女たちの冒険はさらに深まっていく。


### 次回予告

次回、第7話「忍者一族の秘術」では、里奈と葵の過去が明らかになり、彼女たちの一族に伝わる秘術が物語の鍵となります。香織たちは二人の協力を得て、次なる試練に挑むことに。次回もお楽しみに!


香織:「次の試練は一体…?」

果耶:「ワクワクしてきた!」

ゆい:「次のマネジャーさん探さないと!」

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