BGMというスパイス

こちら日々輝海堂……登場人物の過重労働はいかがなものか……まぁ、いいや。

JAMにて、奈津子さんと紅弥とディナーを楽しむ。

すっかりソシャゲのゼネラルマネジャーに昇格した、

杣山紅弥 BENIYA SOMAYAMAは

『クッククック、クッククック、ワタシの青い皿』というシェフ育成アプリを、

JAMの雰囲気を大切に吸収しながら組み立てている、と、いつか話してくれた。

若い子からは、「美のカリスマ」と崇め奉られるビューティーアドバイザーは、

中高生の好奇心を鷲掴みにする仕組みを組み立てる天才でもある様だ。

まさに、女帝の君臨!


「ベニヤさん、お久し振りです。副料理長の安飯です」

「来たわね! イケメンBOY! 待ってたわよお!」

「青い皿、皆でハマってます。

 古【いにしえ】のヒッチコックの星3は僕の宝物です!」

「へええ、なーかなかいいの、引いたぢゃなあーい!

 彼の調理TIMEには、くだんのヨルシカがBGMなのよねえ」

更に紅弥が続ける

「ヒッチコックのBGMはカイドゥからのアイデアなのよん!

 因みにヤスメシBOY、アタシは開発者側の立ち位置だから、

 強制リセマラで星5のメシアを持ってんのよ。

 排出率UP祭り打ってあげるから、お金、いっぱーい落としなさい!」

「星5のメシア様……チタンのフライパン10,000個と等価でしたっけ?

 うわあ、辞められない情報聞いちゃった……。

 凄いなあ、リセマラ反則だけど、凄いなあ!」

「うん? ドサクサに紛れてDisられた気もするけど、

 まぁ、いいわ。許したげる。

 確かにねえ、健気に課金してくれるBOYS & GIRLSには、

 もっと還元してあげたいのよ」

ここで厳しい質問……

「安飯くん、君はいつまで副料理長に甘んじるつもりなんだ?」

日々輝海堂の質問に応じる満

「師の屍を超えるまでです! 暖簾をわけて貰う、僕自身の味を認めて貰うまでは、

 吉井シェフの背中に答えを見出し続けますよ」

言い切った満が厨房へ消えていく。

新しいシェフの桐生結衣と折り入って話があった。

桐生結衣は余ったライスでむすび飯をしこたまこさえる。

安飯副料理長は、握り寿司のノウハウでエアリーな個体に仕上げることを要求。

このまかないの準備が、次なるTHE VOLSA LEADER絡みのメニューに

昇華していくのだろうか?

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