ベビーカー

ママは、お散歩めっちゃ好きだから、わたしをベビーカーにのっけて、ロンドンの街をよく歩いているよ。


そうすると、ロンドンのかわいいおねえさんと、よくすれ違う。

かわいいおねえさんは、わたしのこと見て、笑ってる。

わたしも、笑って、おねえさんのこと見てるよー。


ダブルデッカー、2階建てバスにも、たまに乗ったりもしてる。赤いバス。

ママといっしょにロンドンの街を見る。


ママは美術館とか好きみたいだから、わたしを抱っこしながら、いろんな絵を鑑賞している。彫刻とか。



ある時、ママは、大英博物館っていう、おっきなミュージアムに行こうとして、大通りを渡ろうと待ってた。

わたしをベビーカーにのっけて。


そしたら、赤ちゃんを抱っこした、ロンドンのおかあさんも、近くで渡ろうとしてた。


そのおかあさんは、わたしのママに


「ロンドンは車、めっちゃ飛ばしますねー」

って、話しかけてた。


わたしのママも


「そうですねー。でも大阪も、飛ばしてますけど、みんな、うまいこと渡ってますよー」

って答えてた。


それから、ふたりで、いっしょに渡ってた。


「ピーターラビットのいるようなところから、ロンドンに来たのでねー」

って、赤ちゃんを抱っこしたおかあさんは言ってた。


「あら、まあ...」

って、わたしのママは笑って答えていた。





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る