第2話

 今日は雨が降っていた。視界がやや白く霞むくらいの雨量。

 安物の傘が壊れてしまい、内側に錆が浮いてる傘しかなくなった。

 なぜか新しい傘を買おうと思い立ち、その錆が出てきた傘で駅前まで出ることにした。

 書いてて思うけど、アホだな。


 駅前の西友に行ったら、紳士傘の七十センチが置いてあった。大きすぎる。

 住宅街の中、歩道が整備されてるものの、そんな傘をさして歩こうものなら周りから顰蹙を買ってしまう。

 しかし、それより小さい傘は置いてなかった。


 手に入ったのはずぶ濡れの靴下。

 臭くなる前にさっさと洗濯機にぶち込んで蓋をした。

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