第22話 姉の仇
2020年 2月
内田早智子は、双子の姉を事故死に追いやった〝犯人〟を突き止めた。
葉山一族の力を借り、〝執行人〟と呼ばれている
黒のコートの男である。
早智子は、〝執行人〟が現れると言われている靖国通りの〝占い師〟の場所を見張った。
約2週間待ち続け、やっと黒のコートの男が現れた。
〝執行人〟は10分程占い師と話し、やがて新宿三丁目の地下鉄に入った。
階段を下った所で、早智子は追いつき
「あの〜アンタに姉を殺された者だけど、〝何か〟言い残す事ある?」と言葉を発すると、執行人は、
指を3本立て、〝呪い〟を唱え早智子を吹き飛ばした!
早智子は、壁の激突した瞬間
〝時は5秒巻き戻る〟
執行人が呪いを唱えるところまで巻き戻ると、早智子は「姉の仇!」と隠し持ったナイフで、執行人の胸を突き刺す!
執行人は、
〝時は5秒巻き戻る〟
早智子はまた、執行人の胸を刺す!
それを10数回繰り返しても、早智子の心は癒えなかった。
17度目に執行人が、言葉を発する。
「親父、おふくろ、すまん仇が取れなかった‥」と呟いた。
早智子は、ハッとして
〝時が5秒巻き戻る〟
早智子は、18度目は、ナイフを寸前で止めた。
執行人は、胸に突き刺さる寸前のナイフを見る。
「アンタを17回殺したけど、気が収まらない!
〝親父とお袋〟の仇って何!」と叫んだ。
執行人は呪いの為の3本の指を握った。
「〝時を巻き戻す女〟か‥話がある‥ついてこい」
そう言って丸の内線の改札へ向かった。
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